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ピックアップ情報について
AWS Wickrと新機能Wickr Filesについて
2/5にAWS Wickr(ウィッカー)にて会話内でファイルを管理・アクセスできる専用スペース「Wickr Files」が利⽤可能になったと発表されました。
そもそも、AWS Wickrとはなんぞやということで調べてみたところ、下記サービスのようです。
AWS Wickrは、政府機関や企業向けに、メッセージや音声・ビデオ通話、ファイル共有、画面共有などを暗号化で保護し、安全にやり取りができるサービスです。
一般的なメッセージアプリとは異なり、データの管理や保存についても柔軟に対応できるため、企業や組織が法律や規制を守りながら、安全に情報を共有できます。
政府機関向けとなんとも興味を引く文言が出てきたため、このサービスを使用してみました。
ちなみに米軍や国防総省にサービス提供している企業が利用しているとのことです。
AWS Wickrを使用してみた
・ネットワークとユーザの作成
1.Wickrコンソールを開きます。
2.[Create network]をクリックします。
3.[ネットワーク名]とプランを選択し、[Create network]をクリックします。
※プランはスタンダードとプレミアムがあり、プレミアムは3ヶ月の試用期間があります。
・Standardプラン
中小企業から大企業まで、管理機能と柔軟性を求めるチーム向け料金: 1ユーザーあたり月額5ドル
ユーザー数: 無制限
データ保持期間: 最大3か月
ストレージ: 無制限
管理機能: 強化された管理者コントロール
稼働率保証: 99.9%の稼働率を保証するSLA(サービス品質保証契約)
通話機能: 最大100人までの音声・ビデオ通話
ユーザー管理: フェデレーションユーザー(他の組織との連携)およびゲストユーザー対応
・Premiumプラン
最も高度な機能、詳細な管理制御、データ保持が必要な企業向け無料トライアル: 初めての利用に限り、最大30ユーザーまで3か月間無料
料金: 1ユーザーあたり月額15ドル
Standardプランのすべての機能に加え、以下の追加機能を提供:
データ保持期間: 最大1年間
管理機能: 無制限の管理者コントロール
データ保持: メッセージやファイルの保存が可能
ファイル添付: 最大5GBのファイルを送信可能
4.ネットワークが作成されたら、[Wickr admin console]をクリックします。
5.ナビゲーションペインで[User]-[Team Directory]をクリックします。
6.[NEW USER]をクリックします。
7.下記項目を入力し、[CREATE]をクリックします。
・First Name:名前
・Last Name:苗字
・Email:メールアドレス
ネットワークとユーザの作成は以上です。
・アプリケーションのダウンロード
1.メールアドレスあてに下記メールを受信するため、[DOWNLOAD AWS WICKR]をクリックします。
2.AWS Wickrのダウンロードのページが表示されるため、AWS Wickrを利用するOSのインストーラーをダウンロードします。
3.ダウンロードしたインストーラーをダブルクリックし、セットアップウィザードの開始画面が開くため、[Next]をクリックします。
4.インストール対象のユーザー範囲を選択し、[Next]をクリックします。
5.インストールするフォルダを選択し、[Next]をクリックします。
6.[Install]をクリックします。
7.[Finish]をクリックします。
※[Launch AWS Wickr]にはチェックが入った状態でなくても構いません。
8.1のメールの[REGISTER MY ACCOUNT]をクリックします。
9.ブラウザ上で下記ウィンドウが表示されるため、[開く]をクリックします。
10.パスワードを設定し、[Continue]をクリックします。
11.アプリケーションのサインインが完了します。
アプリケーションのダウンロードは以上です。
・ルームの作成
1.[Create a Room]をクリックします。
2.下記項目を入力/選択して、
・Room name:ルーム名
・Room description:ルームの説明(任意)
・Expiration Timer:メッセージを投稿してから自動削除されるまでの期間を設定(Standardプランの場合は1分~90日で設定可能)
・Burn-On-Read Timer:メッセージを読んでから自動削除されるまでの期間を設定(Standardプランの場合はオフ、もしくは1秒~90日で設定可能)
3.[Create]をクリックします。
4.ルームの作成が完了です。
ルームの作成は以上です。
・ユーザの招待
1.[Wickr admin console]の画面の[NEW USER]をクリックします。
2.招待したいユーザ情報を入力し、[CREATE]をクリックします。
3.アプリケーションのダウンロードの手順を参照し、招待したいユーザ側でアプリケーションをダウンロードします。
4.ルーム名をクリック、[Room Members]の[+]をクリックします。
5.招待したいユーザにチェックを入れ、[Save]をクリックします。
※ユーザが表示されていない場合は、検索ボックスにてユーザ名を検索すると表示されます。
6.招待したいユーザがルームに追加されたことを確認します。
ユーザの招待は以上です。
・メッセージのやり取り
それぞれのアプリケーションからメッセージを送信すると下記の通りとなり、通常のメッセージアプリケーションと同様にメッセージのやり取りができます。
Expiration Timer、Burn-On-Read Timerにて設定した期間を経過すると下記の通り、メッセージが自動削除されます。
Burn-On-Read Timerはメッセージを読んでから自動削除されるまでの期間を設定するため、ルーム内のメンバーによって削除される時間が異なります。
Expiration Timerはオフに設定することはできないため、Burn-On-Read Timerをオフに設定しても、Standardプランの場合は最長で90日後にはメッセージが消去されます。
メッセージのやり取りは以上です。
・音声/ビデオ通話
1.電話マークをクリックします。
2.[Start]をクリックします。
3.ルーム内で通話が可能になります。
音声/ビデオ通話は以上です。
新機能Wickr Filesについて
今回のアップデートでリリースされた新機能「Wickr Files」は下記Filesタブ内にファイルをアップロードして管理することができる機能になります。
また、メッセージ上に投稿したファイルも[Save to Room]を行なうことでメッセージ上で削除されてもFileタブ上に保存されたままとなります。
まとめ
現在は日本語対応していませんが、それでも比較的簡単に利用することができました。
また、アメリカ政府関係者も利用するサービスということでメッセージや音声/ビデオ通話、ファイル共有などを安全に行なえるサービスであると言えそうです。
このサービスを使えば、アメリカドラマで主人公と大統領が通話するときによくある下記やり取りができそうです。
大統領:「この回線は安全か?」
主人公:「安全です!大統領!」
国家規模の機密情報でなくてもいいので、安全性を第一に考えたメッセージツールをご利用されたい場合は、是非このサービスをご検討してみてはいかがでしょうか。
2月のアップデート一覧
2/3【Amazon RDS for SQL Server】SQL Server 2019の最新マイナーバージョン(15.0.4415.2)が利⽤可能に
Amazon RDS for SQL Serverで、パフォーマンスとセキュリティが向上したSQL Server 2019の新しいマイナーバージョン(CU30 – 15.0.4415.2)が利用可能になりました。アップグレードは、AWSマネジメントコンソールやCLIで簡単に実行できます。本バージョンは全商用リージョンで提供されます。
2/3【AWS Systems Manager】Microsoft SQL ServerデータベースのVSSベースのEBSスナップショットからの⾃動復旧に対応
Amazon EC2は、VSSベースのEBSスナップショットからのMicrosoft SQL Serverの自動リカバリをサポートしました。AWS Systems Manager Automationを使用し、停止せずにリカバリを自動化できます。本機能は、AWSの全商用リージョンで利用可能です。
2/5【AWS Wickr】ファイルを整理およびアクセスするための専⽤のスペースWickr Filesが利⽤可能に
AWS Wickrが「Wickr Files」を導入し、会話内でファイルの管理が可能になりました。モデレーターやユーザーはファイルをフォルダで整理し、メッセージとファイルを簡単に切り替えられます。AWS Wickrはエンドツーエンド暗号化を備えた安全な通信サービスで、東京を含む複数のAWSリージョンで利用可能です。
2/6【Amazon GuardDuty Malware Protection for S3】データスキャン料⾦が85%値下げ
Amazon GuardDuty Malware Protection for S3のデータスキャン料金が2025年2月1日より85%値下げされます。例えば、米国東部(N. Virginia)では$0.60/GBから$0.09/GBに引き下げられます。値下げは全対応リージョンで自動適用され、追加の手続きは不要です。
2/6【Amazon RDS for Oracle】Oracle Database 19c、21cの2025年1⽉リリースアップデートのサポート開始
Amazon RDS for Oracleが、Oracle Database 19cおよび21cの2025年1月リリースアップデート(RU)をサポートしました。AmVUが有効な場合、最新のRUは6~8週間後に適用されます。詳細はAmazon RDS for Oracleのリリースノートをご覧ください。
Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) for Oracle リリースノート
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/amazon-rds-oracle-january-2025-release-update/
2/7【Amazon FSx】IPv6を使⽤したデュアルスタックエンドポイントが利⽤可能に
Amazon FSxがサービスAPIへのIPv6アクセスをサポートしました。これによりデュアルスタックエンドポイントを利用して、IPv6でリソース管理が可能になります。本機能は全商用リージョンで利用可能です。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/amazon-fsx-supports-ipv6-fsx-service-apis/
2/7【AWS Config】新しい4つのリソースタイプをサポート開始
AWS Configが新たに4種類のAWSリソースタイプをサポートしました。これにより、より広範なリソースの監視と評価が可能になります。新しいリソースタイプはConfigルールやアグリゲーターでも利用できます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/aws-config-4-new-resource-types/
2/10【Amazon EFS】アクセスポイントの上限を10,000に引き上げ
Amazon EFSのアクセスポイント上限が1,000から10,000に増加し、アクセス管理のスケールが向上しました。これにより、単一のファイルシステムで数千人のユーザーを効率的に管理できます。本変更は中国リージョンを除く全商用リージョンで自動適用されます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/amazon-efs-access-points-file-system/
2/10【Amazon RDS for SQL Server】SQL Server 2022の最新マイナーバージョンが利⽤可能に
Amazon RDS for SQL Serverは、SQL Server 2022の最新マイナーバージョン(CU17 – 16.0.4175.1)をサポートしました。アップグレードはRDSマネジメントコンソールやAWS CLIで簡単に行えます。新しいバージョンは全商用リージョンで利用可能です。
2/12【Amazon Elastic Block Store】スナップショットのフルサイズ表⽰機能追加
Amazon EBSがスナップショットの完全なサイズを表示する機能を追加しました。これにより、DescribeSnapshots APIで「full-snapshot-size-in-bytes」フィールドを使用し、スナップショットの合計ブロックサイズを取得できます。この新機能は全商用リージョンで利用可能です。
2/12【Amazon FSx for Lustre】ファイルシステムのバージョンアップグレードに対応
Amazon FSx for Lustreでは、Lustreバージョンをアップグレードできるようになり、新しいバージョンの機能を活用できます。これにより、パフォーマンス向上や新機能の利用が可能になります。アップグレードはAWSマネジメントコンソールまたはCLI/SDKで簡単に行うことができ、追加料金なしで利用できます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/amazon-fsx-lustre-lustre-version-upgrades/
2/13【Amazon RDS for MySQL】マイナーバージョンアップグレード(MySQL 5.7.44-RDS.20250103)
Amazon RDS for MySQLは、延長サポートのマイナーバージョン5.7.44-RDS.20250103を提供し、既知のセキュリティ脆弱性やバグを修正します。延長サポートを利用すると、新しいメジャーバージョンへのアップグレードを最大3年間延期可能です。
2/13【Amazon RDS for PostgreSQL】最新マイナーバージョン(17.3、16.7、15.11、14.16、13.19)をサポート
Amazon RDS for PostgreSQLは、最新のマイナーバージョン17.3、16.7、15.11、14.16、13.19をサポートし、セキュリティ脆弱性の修正とバグ修正を提供します。自動マイナーバージョンアップグレードを利用すれば、メンテナンス期間中に自動でアップグレードが可能です。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/amazon-rds-for-postgresql-new-minor-versions/
2/13【Amazon EC2】M7gインスタンスが⼤阪リージョンで利⽤可能に
Amazon EC2 M7gインスタンスが、AWSアジアパシフィック(ジャカルタ、メルボルン、大阪)およびAWS GovCloud(米国東部)リージョンで利用可能になりました。Graviton3プロセッサーを搭載し、最大25%の性能向上と最大60%のエネルギー効率改善が実現されています。9種類のインスタンスサイズと高帯域幅を提供し、スケーラビリティを向上させます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/amazon-ec2-m7g-instances-additional-regions/
2/18【AWS WAF】データ保護とログ設定機能が強化
AWS WAFは、ログ内の機密データを保護する新しいコントロールを追加し、データ保護機能を強化しました。また、ログ記録設定コンソールが更新され、最適なログ記録オプションを簡単に選べるようになりました。これによりデータ漏洩リスクを減らし、ログ記録の管理が簡素化されます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/aws-waf-data-protection-logging-experience/
2/19【Amazon RDS for MySQL】MySQL 8.0.41と8.4.4を利⽤可能に
Amazon RDS for MySQLは、MySQLのマイナーバージョン8.0.41および8.4.4をサポート開始しました。これにより、セキュリティ脆弱性の修正やパフォーマンス向上、新機能が利用可能になります。自動アップグレード機能を利用して、スケジュールされたメンテナンスウィンドウ中に簡単にアップグレードできます。
2/19【Amazon ECS】Amazon ECS on EC2のCPU使⽤制限が最⼤192vCPUまで設定可能に
Amazon ECSは、EC2インスタンスにデプロイされたタスクに対して、vCPUの制限を最大192個まで引き上げました。これにより、大規模なインスタンスのリソース管理がより効果的になります。タスクレベルでのCPU制限により、リソース競合を防ぎつつ、複数のタスクを効率的に実行できます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/amazon-ecs-increases-cpu-ecs-tasks/
2/20【AWS Elastic Beanstalk】Windows Server 2025及びWindows Server Core 2025環境がデプロイ可能に
AWS Elastic Beanstalkは、Windows Server 2025およびWindows Server Core 2025環境でアプリケーションのデプロイをサポートします。これらの環境には、.NET Framework 4.8.1および.NET 8.0があらかじめ構成されています。セキュリティ強化とパフォーマンス向上が図られ、開発者はAWSツールを使って環境を作成できます。
2/21【Amazon RDS for PostgreSQL】PostgreSQL最新マイナーバージョンのサポート開始
Amazon RDS for PostgreSQLは、最新のマイナーバージョン17.4、16.8、15.12、14.17、13.20をサポート開始しました。このリリースは、2025年2月20日にPostgreSQLコミュニティが発表したバージョンで、セキュリティ脆弱性の修正が含まれています。自動マイナーバージョンアップグレードやBlue/Greenデプロイを活用して、簡単にアップグレードできます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/amazon-rds-postgresql-supports-minor-versions/
2/24【Amazon CloudWatch Database Insights】Amazon Relational Database Service(RDS)にも対応
CloudWatch Database Insightsは、Amazon RDSでホストされているデータベースのサポートを発表しました。CloudWatch Database Insightsは、Amazon RDSでホストされているデータベースのトラブルシューティングと監視を支援するツールです。アプリケーション、データベース、OSのログとメトリックを統合し、ダッシュボードや自動化されたテレメトリ収集を提供します。これにより、データベースのパフォーマンスと可用性を効率的に監視できます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/cloudwatch-database-insights-rds-databases/
2/26【Amazon RDS Data API for Aurora】⼤阪リージョンを含む10リージョンで新たに利⽤可能に
RDS Data APIは、Aurora Serverless v2とAuroraのPostgreSQLおよびMySQL互換クラスター向けに、大阪を含む複数のリージョンで利用可能になりました。このAPIにより、データベースドライバーなしでHTTPエンドポイントを経由してSQLステートメントを実行できます。また、接続管理が不要でスケーラビリティ向上が期待できます。
2/26【Amazon RDS for MariaDB】複数のマイナーバージョンをサポート
Amazon RDS for MariaDBは、MariaDBの最新マイナーバージョン11.4.5、10.11.11、10.6.21、10.5.28をサポートします。これにより、セキュリティ脆弱性修正やパフォーマンス向上が図られます。自動マイナーバージョンアップグレードやブルー/グリーンデプロイで、安全かつ効率的にアップグレードできます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/amazon-rds-for-mariadb-supports-minors/
2/26【Amazon RDS】IAMデータベース認証のメトリクスとログによる監視機能が強化
Amazon RDS IAM DB認証は、メトリクスとログで認証の問題をトラブルシュートできるように強化されました。これにより、IAMポリシー設定や期限切れトークンなどの認証エラーを診断できます。エラーログはCloudWatch Logsにエクスポート可能です。
2/27【Amazon EC2】AMIのコピーが完了するまでの時間を指定可能に
Amazon EC2は、AMIの時間ベースコピー機能を提供開始しました。これにより、AMIコピーの所要時間を15分から48時間で指定可能となり、コンプライアンス目標を達成しやすくなります。また、EventBridgeやCloudWatchメトリクスでコピー操作をモニタリングできます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/amazon-ec2-time-based-copy-amis/
2/27【Amazon RDS for Db2】インスタンスタイプM7iとR7iが利⽤可能に
Amazon RDS for Db2は、M7iとR7iのデータベースインスタンスタイプをサポート開始しました。これらのインスタンスは、vCPUとメモリが50%増加した最大48xlargeサイズを提供します。AWS MarketplaceからBYOLモデルや時間単位のDb2ライセンスで利用可能です。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/02/amazon-rds-db2-m7i-r7i-instances-types/
まとめ
以上、2月のアップデート情報をお伝えしました。
AWSをご利用の上で、ご不明点などがあれば御気兼ねなくご相談いただければと思います。