クラウド 元SEママの情シスなりきりAWS奮闘記

【ネットワーク】 AWSと社内をつなぐネットワークはどうするの?

2017年8月23日掲載

はじめまして。Webコンテンツ制作会社でライターとして仕事をしている、シイノキと申します。
主にB2B ITの分野でライティングなどをしながら、2児の母として奮闘中。好きな食べ物は「さけるチーズ」。子どもたちが寝たあと、「さけチー」をつまみにテレビを見ながらお酒を飲むのがごほうびタイムです(だから痩せない)。よろしくお願いします。

さて、このたびソニーネットワークコミュニケーションズ「マネージドクラウド with AWS」のマーケティング責任者の方から「これからAWS導入を目指している企業の情シス担当者になりきって、AWSを勉強する」設定でコラムを書くように、という無茶ぶり…ミッションをいただきました。
というわけで早速、先日大盛況だった「AWS Summit Tokyo 2017」で入門セッションに参加。少し時間が経ってしまいましたが、そこで学んだ内容をまとめたいと思います。

初回のテーマは「ネットワーク」。
実はワタクシ、この仕事につく前は恥ずかしながらSE(というかプログラマ)でして、情報処理技術者の資格も持ってはいるのですが、ネットワークは苦手分野…。(ソニーネットワークコミュニケーションズさんとお仕事しているにもかかわらず!)ネットワークに詳しそうなほかの参加者のみなさまに混じって、ついていくのがやっとの濃い時間となったのでした。

AWSとオンプレミスの違いは?

セッションはAWSとオンプレミスの違いです。それは「物理設計が不要」ということ。ネットワークに限った話ではないのですが、特にネットワークでは物理的な配線などがなくなるのは嬉しいポイントかも。論理設計した後に、物理に落とし込む必要もなくなる…というのもネットワーク設計で苦労した方にはかなり魅力的なんじゃないでしょうか。
しかもAWSの各種サービスであれば、最初から冗長化も可用性も考慮された状態で提供されるので、自分で考える必要がなくなります。シェルやCLIを活用して設定変更などを自動化すれば運用負荷も減る!…という話は、いいことばっかりに聞こえます。

AWSのネットワーク関連サービスは3種類覚えよう

とはいえ、そもそも使えなきゃ意味がありません。というわけで、続いてはAWSのネットワーク関連サービスの解説です。主要なサービスとしては「VPC(Virtual Private Cloud)」「Direct Connect」「Route 53」の3つだそう。それぞれひと言で説明すると…

  • 「VPC」は、インスタンスを入れておく「箱」のイメージ
  • 「Direct Connect(DX)」は、いわゆる専用線
  • 「Route 53」は、DNSのマネージドサービス

です。まずはこれをざっくり覚えておきましょう。VPCは「箱」と言われても、正直つかみどころのないハナシではあるのですが(汗)、AWSでは必要だ!ということまでは理解しました。そんなところでVPCの作り方や使い方へと進んでいきます。

使うサービスによって、ネットワーク設計は違う

基本をおさえたところで具体的な設定に入るのですが…、最初に言われたのが、
「ネットワークはどのサービスを使うかによって設計が異なります」
ということ。

AWSでは、まず“東京”などの「リージョン」を選んで、その中にVPCを作成するのですが、VPCの中は自分たちだけのプライベートIPアドレスで利用する空間、VPCの外側はパブリックIPアドレス空間となります。

ここで解説されたのは

  • 「インスタンスを作って使う」サービスはVPCの中で使う(たとえば、EC2やRDS、RedShiftなど)
  • 「インスタンスを意識せずに使う」サービスはパブリックIPアドレス空間を使う(S3やLambda、DynamoDBなど)

という基本。

最近クラウド界隈で「サーバレス」という言葉をよく見かけますが、サーバレスを実現する際に使うのはこの「インスタンスを使わない」サービスになるらしく…。つまり、完全にサーバレスな、クラウドネイティブな構成にするならばVPCは要らない!?最初に「VPCが必要」と学んだばかりなのに…。もちろん、完全にサーバレスの環境にするにはほかの問題がありそうなので、VPCナシの構成にするケースはまだ少ないと思いますが、「VPCは必須」とは限らない、ということを学びました。

それで、自社オフィスとAWSをつなぐにはどうすればいい?

やっと本題です。「AWS導入を目指している企業の情シス担当者」として気になる「AWSと自社オフィスや、オンプレのシステムの間のネットワークはどうするの?」という疑問。ここでは、VPCあり/なしの2つのケースにわけて解説がありました。

VPCありの場合、接続方法は3種類

VPCありの構成の場合、選択肢は「Direct Connect」「VPN接続」「HTTPS/SSH」の3種類あります。
まず「大量のデータ連携をする」「(コンプライアンスなどから)閉域網での接続が必須」といった場合は「Direct Connect」で接続しましょう。
「Direct Connect」よりもコストを重視したい(安くしたい)という場合は「VPN接続」です。VPCの機能を使ってVPN接続を実現できます。
さらにさらに「通信要件は特になし」という環境の場合、「HTTPS/SSH」を使い、プロトコル・アプリケーションレベルでセキュリティを確保するという方法もあります。

「よく分からない場合はAWSのSA(ソリューションアーキテクト)にご相談ください」とのこと。ネットワークトラブルは厄介ですから(苦手意識)、最初からプロに聞いてしまうのもいいかもしれないですね。
ちなみに「Direct Connect」はAPNパートナーから提供するのですが、ソニーネットワークコミュニケーションズでも扱っております。そのほかネットワークのご相談も承っておりますので、よろしくお願いします♪(営業)

VPCなしの場合は、二択

VPCなしの場合も基本的にはVPCありと同様なのですが、VPCの機能を利用する「VPN接続」の選択肢がなくなります。つまり、「Direct Connect」(パブリック接続オプション、というものを使うらしい)か、「HTTPS/SSH」で接続するかの二択です。
どちらにしても、慣れないうちはプロにお任せしたいところ…。

ここまで、自社とAWSの間のネットワークについて、おさえておきたい基本サービスやその選び方を学んできました。後編では、具体的にVPCの設定方法をお送りします。

AWS接続ネットワークサービス

AWSまでつなぐネットワークを ワンストップで提供

マネージドクラウド with AWS

はじめてのAWSから 一歩進んだ活用までトータルサポート

お役立ち資料をダウンロード

AWS Direct Connect 入門

「AWS Direct Connect 入門」のダウンロードをご希望のお客様は、
以下必要事項をご入力ください。

関連コラム

このコラムに関連する製品

このコラムに関連する
導入事例

このコラムに関連する
セミナー・イベント

【ネットワーク】 AWSと社内をつなぐネットワークはどうするの?

SHARE
シェアシェア ポストポスト
【ネットワーク】 AWSと社内をつなぐネットワークはどうするの?
SHARE
ポスト シェア