動画で3分で解説
まずは社内ネットワークの仕組みを理解しよう
社内ネットワークの種類は、LAN(Local Area Network)と、WAN(Wide Area Network)の2つです。
LANとは、限定された範囲内でのネットワーク環境で、同じフロアやビル内など、狭い範囲のパソコンを繋げます。WANはLAN同士を繋げたネットワークを言い、例えば本社オフィスのLANと支社のオフィスのLANを接続して、ひとつのWANとして構築します。
インターネットは、ONU(Optical Network Unit)とルーターを経由して、スイッチ(ハブ)からパソコン(または無線アクセスポイントからパソコン)へと繋がります。インターネットに繋がらない場合には、ONUやルーターやスイッチなどのネットワーク機器または、ケーブルなどが原因となっている可能性があります。以下で、トラブルが発生した際、確認すべき方法を解説します。
社内でインターネットに繋がらないときに確認すべきポイントとは?
ここでは、確認すべきポイントをケース別に詳しく解説します。
1.影響範囲によって変わるポイント
繋がらないパソコンが、どの程度の範囲に及んでいるかによって、みるべきポイントは異なります。
2.1台のみのパソコン
1台のみが繋がらない場合のポイントは、以下のとおりです。
- ・LANケーブルがきちんとパソコンに差し込まれていない
- ・LANケーブルが破損している
- ・パソコンが正しく設定されていない
- ・パソコンが故障している
ケーブルが破損している可能性があれば、予備のケーブルを使って繋がるかどうかチェックしましょう。あわせて、パソコンの設定も確認しましょう。
3.一部の社員のパソコン
社内の一部のみが繋がらない場合は、以下の問題が考えられます。
- ・スイッチが故障している
- ・中継地点でのLANケーブルがきちんと差し込まれていない
- ・一部のパソコンへ繋がるケーブルが破損している
社内の一部の部署のパソコンが繋がらない場合は、中継地点の問題を疑いましょう。ケーブルの破損かどうかは、別のケーブルで試すとわかります。
4.社員全員のパソコン
社内全員のパソコンの場合は、以下のとおりです。
- ・スイッチ、ルーターの電源が入っていない
- ・通信キャリア(インターネット回線)の障害発生、メンテナンス中である
- ・ONUの電源が入っていない
社内全員のパソコンが繋がらない場合の多くは、根本的な原因です。スイッチ、ルーター、ONUのランプが正常に点灯していなければ、電源が入っていないか、故障している可能性があります。電話が通じない場合は、回線そのものに問題があると考えられるでしょう。あるいは、通信キャリア(インターネット回線)で障害が発生しているかもしれません。
5.社内ネットワークへの接続方法によって変わるポイント
ここでは、有線、無線LANのそれぞれについて、確認すべきポイントを解説します。
6.有線LANの場合
有線LANの場合は、以下のとおりです。
- ・LANケーブルがきちんと差し込まれていない
- ・LANケーブルが破損している
LANケーブルの接触不良によりパソコンに繋がっていない場合があるため、別のケーブルで試しましょう。
7.無線LANの場合
無線LANの場合は、以下のポイントについて確認してください。
- ・無線アクセスポイントに不具合がある
- ・ルーターに不具合がある
- ・パソコンの設定でWi-Fiが無効になっている
- ・正しいアクセスポイントに接続されていない
アクセスポイントやルーターの不具合は、ランプが正常に点灯しているかどうかで判断できます。
関連記事: 社内ネットワークが遅い原因は?情シスにおすすめの対策ポイントまとめ
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社内でインターネットに繋がらないときのケース別の対処方法
ここでは、インターネットに繋がらないときのケース別の対処法を紹介します。
1.通信キャリア(インターネット回線)に原因がある場合
通信キャリアに原因があると考えられる場合は、通信キャリアの障害・メンテナンス情報を確認します。お知らせがメールで届いていないか、通信キャリアのサポートに問い合わせる、通信キャリアのWebサイトで障害・メンテナンスを確認するなどしましょう。 またごくまれにですが、社内の経理処理の不備で、料金の滞納により契約が解除されている場合ものあります。
2.ルーターに原因がある場合
ルーターに原因があると考えられる場合は、機器のランプが正常に点灯しているかどうかをみましょう。すべてのケーブルや電源プラグが差し込まれているかを確認し、再起動してください。少し時間をおいたら、ランプの点灯状態を再確認しましょう。ONUに原因がありそうな場合も、ランプが正しく点灯しているかどうかを確認します。
3.スイッチ(ハブ)に原因がある場合
スイッチに原因がある場合は、電源が入っているかどうかを確認します。LANケーブルが、正しく差し込まれていないこともあります。特に問題がなければ、スイッチやLANケーブルの劣化や、故障が考えられます。スイッチを新しいものに買い換えることも検討しましょう。
4.パソコンに原因がある場合
パソコンに原因があると考えられる場合は、再起動してみましょう。その上で、ネットワークの設定を確認します。また、LANケーブルの差し込み口のランプが、正常に点灯しているかどうかなども確認すべきポイントです。それらに問題がなければ、パソコンが故障しているのかもしれません。各メーカーのサポートセンターに問いあわせをしてください。
5.ソフトに原因がある場合
セキュリティソフトが原因で、繋がらないケースもあります。この場合は、セキュリティソフトとファイアウォールを無効化するか、機能を停止してみましょう。セキュリティソフトを無効化する手順は、メーカーによって異なるため、メーカーサイトで確認してください。
6.IPアドレスに原因がある場合
IPアドレスは、各機器で競合しないように、それぞれのパソコンに付与されているもので、インターネット上の住所ともいえます。何らかの原因で、他のパソコンと同じアドレスになってしまい、インターネットに繋がらなくなるケースがあります。
この場合、パソコンを再起動して、IPアドレスを再取得してください。IPアドレスの取得は、Windowsの場合、コマンドプロジェクトからコマンドを入力して行います。IPアドレスを再取得すると、繋がる可能性があります。
7.UTMが原因の場合
UTMとは、統合脅威管理(Unified Threat Management)という、ネットワークのセキュリティ対策の一種で、悪質な不正アクセスやウイルスをブロックします。多くの企業が導入していますが、UTM自体に不具合が生じると、繋がらなくなる可能性があります。
UTMのエラーや不具合を示すランプが点灯していないかをチェックしましょう。不具合があれば、UTMを設置した業者に連絡して、みてもらう必要があります。
社内でインターネットに繋がらないときにIT管理者が意識したいポイント
社内ネットワークのトラブルが発生した場合に、IT管理者が意識すべきポイントについて、以下で解説します。
1.現状把握と優先順位を明確化する
社内ネットワークのトラブルが発生したら、現状を把握して次にとるべき行動を決めます。インターネットに繋がらない原因を究明して、問題解決をはかるのか、または応急処置を行って業務を優先するのか、どちらかに決めなければなりません。
例えば、社員1人のパソコンに問題が発生して、業務が中断した場合は、予備のパソコンにより、とりあえず業務を再開できるでしょう。1台のみの問題を、すぐに解決する緊急性は低く、業務の継続を優先するべきであるといえます。
全社員のパソコンが繋がらない場合は、全員分の代替パソコンを用意するのは難しいため、原因調査に注力する必要があります。
2.専門業者に依頼する
ここまでは、インターネットに繋がらない場合の対処法について解説してきました。しかし、容易には解決できないかもしれません。
そのようなときには、専門業者に依頼をするのが適切です。例えば、通信キャリア(インターネット回線)に原因がある場合は、契約通信キャリアに問いあわせをするなど、問題に関わりのある専門業者を呼びます。専門業者に依頼をすることで、早期に解決できる可能性が高まるでしょう。
3.マニュアルを作成しておく
ネットワークの接続トラブルに備えて、社員の対応方法をマニュアル化することが大切です。トラブルが起きたときに、社員が独断でパソコンの起動を繰り返すといった対応は禁物です。重要なデータが消失するなどの問題が起こり、会社に多大な損害が及ぶ可能性があります。
そのような事態を防ぐためにも、トラブルが起きたら独断で判断せず、管理担当者に連絡をするといったルールを決める必要があります。ネットワーク障害の対応をマニュアル化することで、迅速に対応できます。
4.早急に復旧できる対策を講じておく
ネットワークトラブルが発生した場合、トラブルの原因調査に加えて、業務を滞りなく遂行できる状態に、すぐに復旧させる対策も重要です、例えば、1つの回線に障害が起こっても、別の回線を確保しておくことで、すぐに使えるようになります。また、ネットワーク装置の予備を用意しておくと、すぐに切り替えができるでしょう。
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まとめ
社内ネットワークが繋がらなくなった場合の対処法を、ケースごとにみてきました。ネットワークに障害が発生すると、すぐに業務に影響が出ます、普段からトラブルが生じても、すみやかに対処できるように準備をしておきましょう。
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