クラウド セキュリティ

SSOとは?仕組みからメリット・デメリットまで詳しく解説

SSOとは、一度のログインで複数のサービスにアクセスできる認証システムです。企業や組織で導入することで、業務効率化やセキュリティ向上に貢献します。

本記事では、SSOの基本的な仕組みから導入のメリット・デメリット、最新の動向まで詳しく解説します。

事例の課題やよくいただくご相談を基に、サービスの活用方法をご紹介します。

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SSOとは?仕組みを解説

SSOとは「Single Sign-On」の略で、一度の認証で複数のシステムやアプリケーションにアクセスできる認証の仕組みです。従来のシステムでは、サービスごとに異なるIDとパスワードでログインする必要がありましたが、SSOを導入することでその手間を大幅に削減できます。

SSOの主な目的は、ユーザーの利便性向上とセキュリティの強化です。複数のパスワードを管理する必要がなくなるため、ユーザーはより強力なパスワードを一つだけ覚えればよくなります。また、IT管理者にとっても、アカウント管理の負担軽減につながります。

SSOの動作原理

SSOの仕組みは、認証基盤(Identity Provider/IdP)とサービス提供者(Service Provider/SP)の連携によって成り立っています。ユーザーが最初に認証基盤にログインすると、認証トークンが発行され、それを使って他のサービスにもアクセスできるようになります。そのほか、エージェントを用いた代理認証方式や、プロキシを介して認証を行う方式もあります。

例えば、Googleアカウントでログインした後、YouTube、Gmail、Google Driveなど複数のサービスを使用できるのはSSOの仕組みによるものです。企業内でも、一度社内システムにログインすれば、勤怠管理や経費精算などの各システムに再ログインせずにアクセスできるようになります。

認証情報を一元管理することで、ユーザーの認証状態を複数のシステム間で共有し、シームレスなアクセスを実現しています。この仕組みにより、ユーザーは複数のパスワードを覚える必要がなくなり、企業はセキュリティポリシーの一貫した適用が可能になります。

主なSSO方式と認証プロトコル

SSOを実現するための主な認証プロトコルには、SAML、OAuth、OpenID Connectなどがあります。それぞれ特徴と用途が異なるため、導入目的に合わせて適切なプロトコルを選択することが重要です。

表はスライドできます

 
プロトコル 特徴 主な用途
SAML XML形式で認証情報を交換 企業の内部システム、クラウドサービスとの連携
OAuth 2.0 認可(Authorization)を目的としたプロトコル SNSアカウントでのログイン、外部サービスへのアクセス権限付与
OpenID Connect OAuth 2.0を拡張した認証プロトコル Webアプリケーション連携、モバイルアプリとの統合

OpenID Connectは、OAuth 2.0を拡張した認証(Authentication)のためのプロトコルで、GoogleやMicrosoftなどの大手プロバイダーが採用しているため、Webアプリケーションとの連携に適しており、モバイルアプリとの統合も容易です。

SSOの導入メリット

SSOを導入することで、組織とユーザー双方に様々なメリットがもたらされます。認証プロセスの簡素化から、セキュリティの向上、管理コストの削減まで、多岐にわたる効果が期待できます。

SSOの導入メリット

SSOの最も明確なメリットは、ユーザー体験の大幅な改善です。ユーザーは複数のサービスやアプリケーションに対して、それぞれ個別のIDとパスワードを覚える必要がなくなります。一度ログインするだけで、必要な全てのシステムにアクセスできるようになります。

企業の従業員は日常業務で多数のシステムを使用することが一般的です。例えば、メールシステム、社内ポータル、勤怠管理、プロジェクト管理ツール、顧客管理システムなどです。SSOを導入することで、これら全てのシステムに一度のログインでアクセスできるようになり、業務効率が大幅に向上することが期待できます。

ログイン時間の短縮により、従業員は本来の業務に集中できるようになり、特に頻繁にシステムを切り替える必要がある部署や役職では、特に効果が期待できます。また、パスワードを忘れてリセットする手間も減少し、ITサポートへの問い合わせも減ります。

セキュリティの強化

SSOは一見するとセキュリティが低下するように思われがちですが、適切に実装すれば、むしろセキュリティを強化できます。複数のパスワードを管理する必要がなくなるため、ユーザーはより強力な単一のパスワードを使用できるようになります。

  • 認証プロセスの一元化による多要素認証(MFA)の導入しやすさ
  • 生体認証や電話認証などの追加セキュリティ層の統一的な適用
  • アクセスログの一元管理による不正アクセス検知の効率化
  • ユーザーアカウント管理の簡素化によるヒューマンエラーの削減

セキュリティポリシーの統一的な適用が可能になり、組織全体のセキュリティ水準を向上させることで、分散管理よりも高いセキュリティレベルを実現できます。

管理コストの削減

SSOの導入は、IT部門の管理コスト削減にも貢献します。アカウント管理が一元化されることで、新入社員のオンボーディングや退職者のアクセス権削除などのプロセスが簡素化されます。

従来は、新しい従業員が入社するたびに複数のシステムでアカウントを作成し、退職者についても同様に複数のシステムでアカウントを無効化する必要がありました。SSOにより、これらの作業を一度に行えるようになり、人的ミスのリスクも減少します。

パスワードリセットの要求が減少することで、ヘルプデスクの負担も軽減され、一般的な企業では、パスワード関連の問い合わせがIT部門への問い合わせの大きな割合を占めているため、この削減効果は無視できません。

SSOの導入デメリット

SSOはメリットが多い一方で、導入にあたっては考慮すべきデメリットもあります。これらのリスクを理解し、適切に対策を講じることが重要です。

単一障害点のリスク

SSOのデメリットの1つに、認証基盤が単一障害点(Single Point of Failure)となる可能性があることが挙げられます。認証基盤にトラブルが発生すると、関連する全てのシステムやサービスにアクセスできなくなる可能性があります。

例えば、認証サーバーがダウンした場合、従業員が業務に必要なシステムにアクセスできなくなることで、業務が完全に停止してしまう恐れがあります。これは特に大規模な組織や業務の継続性が重要な業種では深刻な問題に繋がりかねません。

冗長性の確保が非常に重要であり、バックアップシステムの導入や、障害発生時の代替認証手段の準備など、適切な対策を講じておく必要があります。また、定期的なメンテナンスや監視体制の構築も欠かせません。

初期導入コストと複雑性

SSOの導入には、初期投資と技術的な専門知識が必要です。特に既存のシステムとの統合や、異なるプラットフォーム間での連携を実現するためには、相応の技術的ハードルがあります。

表はスライドできます

 
コスト項目 内容
ソリューション費用 SSOソリューションの購入・ライセンス費用
実装コスト システム設計・実装・テストにかかる人的リソース
既存システム改修 既存システムのSSO対応のための改修費用
トレーニング IT担当者および一般ユーザー向けの教育費用

複雑な環境では、全てのシステムをSSOに対応させることが技術的に困難な場合もあるため、段階的な移行計画を立て、優先度の高いシステムから順次対応していくアプローチが現実的といえます。

セキュリティリスクの集中

SSOでは一つの認証情報で複数のシステムにアクセスできるため、その認証情報が漏洩した場合の影響が非常に大きくなります。一つのパスワードが漏れることで、ほかのシステムにアクセスされる可能性があります。

このリスクを軽減するためには、強力なパスワードポリシーの設定と多要素認証の導入が必須となります。また、不正アクセスの検知システムの導入や、異常なログインパターンを監視する仕組みも重要です。

定期的なセキュリティ教育とアウェアネストレーニングを通じて、ユーザーに安全なパスワード管理の重要性を理解してもらい、多層的なセキュリティ対策を施すことで、単一認証情報への依存リスクを軽減できます。

SSOの最新動向と将来性

テクノロジーの進化とともに、SSOも進化し続けています。最新の動向を把握することで、より効果的なSSO導入の計画を立てることができるでしょう。

クラウドSSOの台頭

クラウドサービスの普及に伴い、クラウドベースのSSOソリューションが急速に普及しています。これらのソリューションは、従来のオンプレミス型に比べて導入が容易で、スケーラビリティにも優れています。

  • Okta、Microsoft Azure AD、Google Cloud Identityなどのクラウド型ID管理サービスの普及
  • SaaSアプリケーションとの連携が容易で、APIを通じた柔軟な統合が可能
  • 継続的なアップデートにより、常に最新のセキュリティ対策を享受可能
  • ハイブリッドクラウド環境における統一的なアクセス管理の実現

クラウドネイティブな環境での認証基盤として、これらのサービスはますます重要性を増しており、特にハイブリッドクラウド環境では、オンプレミスとクラウドのリソースに対して統一的なアクセス管理を実現する鍵となっています。

ゼロトラストセキュリティとの統合

ゼロトラストセキュリティモデルの台頭に伴い、SSOもこの新しいセキュリティパラダイムと統合される傾向にあります。ゼロトラストでは「常に検証し、決して信頼しない」という原則のもと、ユーザーの認証だけでなく、デバイスの状態、アクセス場所、時間帯などの文脈情報も考慮したアクセス制御が重視されます。

現代のSSOソリューションは、単なるサインオン機能を超えて、継続的な認証(Continuous Authentication)や文脈に基づくアクセス制御(Contextual Access Control)の機能を備えるようになっています。これにより、ユーザーの便利さを損なわずにセキュリティを強化することが可能になっています。

リスクベースの認証アプローチにより、通常と異なるログインパターンや疑わしい行動が検出された場合に、追加の認証要素を要求するなど、よりスマートなセキュリティ対策が実現できるようになっています。

生体認証と高度な本人確認

パスワードに依存しない認証(Passwordless Authentication)の流れが加速する中、SSOにおいても生体認証や高度な本人確認技術の活用が進んでいます。指紋認証、顔認証、虹彩認証などの生体認証技術は、より安全で便利な認証手段として注目されています。

FIDO2(Fast Identity Online)などの標準規格の普及により、Webブラウザやモバイルデバイスから直接生体認証を利用したログインが可能になっています。これにより、パスワード漏洩のリスクを低減しつつ、ユーザー体験を向上させることができます。

将来的には、行動生体認証(Behavioral Biometrics)など、よりシームレスな認証技術も普及していくことが予想され、パスワードレス認証の採用は、セキュリティと利便性の両立という長年の課題に対する有力な解決策と考えられています。

SSOの選定ポイントと導入ステップ

SSOソリューションの選定と導入は、組織のニーズと既存システムの特性を十分に考慮して計画的に進める必要があります。以下に主要なポイントとステップを解説します。

SSOソリューション選定の基準

SSOソリューションを選定する際は、組織の規模、既存システムの構成、セキュリティ要件などを考慮する必要があります。まず、対応しているプロトコル(SAML、OAuth、OpenID Connectなど)が自社のシステムと互換性があるかを確認しましょう。

また、クラウドベースかオンプレミスか、あるいはハイブリッドソリューションかという選択も重要です。クラウド型は導入が容易で運用負担が少ないですが、特定の規制要件がある場合はオンプレミス型が適している場合もあります。

拡張性と将来性も重要な検討ポイントであり、組織の成長や新しいアプリケーションの追加に柔軟に対応できるか、また将来的な認証技術の進化にも対応できるかを評価することが不可欠です。さらに、多要素認証や高度なセキュリティ機能の提供状況、管理インターフェースの使いやすさなども比較検討することが重要です。

導入計画と段階的アプローチ

SSOの導入は、一度に全てのシステムを移行するのではなく、段階的に進めることが推奨されます。まずは優先度の高いシステムや、比較的統合が容易なシステムから始めることで、リスクを最小限に抑えながら経験を積むことができます。

表はスライドできます

 
導入ステップ 概要
現状分析 対象システムのインベントリと認証要件の整理
パイロット実装 限定的な範囲でのSSO実装と検証
段階的展開 優先度に基づいた対象システムの拡大
ユーザートレーニング 新しい認証方法に関するユーザー教育

各フェーズで十分なテストと検証を行うことが重要であり、ユーザーフィードバックを収集し、必要に応じて調整を行いながら進めることで、スムーズな移行が可能になります。また、ヘルプデスク体制の強化や、ユーザー向けのトレーニング資料の準備も忘れてはいけません。

運用管理と監視体制

SSOの導入後は、適切な運用管理と監視体制の構築が不可欠です。認証基盤は組織のセキュリティの要となるため、常に安定した稼働状態を維持する必要があります。

定期的なパフォーマンスモニタリングやセキュリティログの分析を行い、潜在的な問題を早期に発見することが重要です。異常なログインパターンや認証エラーの増加などの兆候を検知できる監視システムの導入も検討しましょう。

ユーザーアカウントのライフサイクル管理(作成、変更、無効化)プロセスを確立し、アクセス権限の定期的な見直しを行うことも重要であり、継続的な改善を心がけ、新しいセキュリティ脅威や技術の進化に対応できるよう、定期的なアップデートと見直しを行うべきです。

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まとめ

SSOは、一度の認証で複数のシステムにアクセスできる仕組みとして、業務効率化とセキュリティ強化の両面で大きなメリットをもたらします。ユーザー体験の向上、管理コストの削減、セキュリティポリシーの統一的な適用など、多くの利点がある一方で、単一障害点のリスクや初期導入コストなどのデメリットも考慮する必要があります。

近年のSSOのトレンドとしては、クラウドベースのソリューション、ゼロトラストセキュリティとの統合、生体認証の活用などが挙げられます。これらの技術を活用することで、より安全で便利な認証環境を構築することが可能になります。

SSOの導入に際しては、組織のニーズを明確にし、適切なソリューションを選定した上で、段階的なアプローチで進めることが成功への鍵となります。

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