ピックアップ情報について
AWS Service Quotasでクォータの自動管理機能が一般提供開始された件について
10/7にAWS Service Quotasの自動管理機能が一般提供開始され、クォータ使用量の監視と事前通知が利用可能になりました。
基本機能ではAWS Health Dashboardに通知が表示され、オプションでUser Notification Service経由でのメール・Slack・アプリ通知を設定することができます。
また、通知だけではなく、クォータ使用率に達すると、自動的にクォータ引き上げリクエストも行ってくれます。
実際にService Quotas コンソールにサインインすると「自動管理」という項目が新規に追加されていました。

「自動管理」をクリックすると自動管理モードの「通知のみ」もしくは「通知と自動調整」を選択して設定を開始できます。

「通知設定を適用」の項目では通知先となる電子メール、モバイルデバイス、チャットチャンネルの設定ができます。

「例外を選択」の項目では通知や引き上げリクエストの適用から除外するクォータを設定することができます。

最後に「確認とレビュー」で内容に問題ないか確認して「送信」をクリックすれば設定完了です。

なお、この自動管理機能はすべてのクォータがサポートされているわけではないようです。
「サポートされているクォータを表示」をクリックすると「通知のみ」サポートされているクォータ一覧が確認でき、さらにその中で「通知と自動調整」のサポートの有無を確認することができます。

サポートされていないクォータも多いので、実際に「通知と自動調整」を設定しても引き上げリクエストしてないじゃんってこともありえるので注意が必要です。
クラウドポータルのリソース上限緩和について
AWSコンソールでは自動管理機能が追加され、通知や自動調整が可能になりましたが、マネージドクラウドポータルでは以前からクォータの引き上げリクエストが行えることをご存知でしょうか。
以下の手順にてリクエストが可能になります。
1.マネージドクラウドポータルにログインします。
2.左メニューより[AWS] > [AWSリソース上限緩和]をクリックします。

3.「リソース割り当て一覧」から対象クォータを選択します。

※「絞り込み検索」から対象リージョンやAWSサービス、クォータ名を絞って検索することもできます。

4.「リソース上限緩和をリクエスト」をクリックします。

5.「リソース上限緩和希望値」を入力し、「設定」をクリックします。

6.リクエストの結果は「リソース上限緩和リクエスト履歴」にて確認いただくことができます。ステータスが「承認済み」になれば上限緩和完了です。

※上限緩和申請の結果通知をメールで受信したい場合は、「リソース上限緩和リクエスト結果通知」を設定してください。
7.左メニューより[AWS] > [通知管理]をクリックします。

8.リソース上限緩和リクエスト結果通知の「設定」をクリックします。

9.通知ポリシーを「すべて送信」、送信先メールアドレスにメールアドレスを入力し、「設定」をクリックします。ステータスが変化した場合に、指定されたメールアドレスに通知されます。

まとめ
自動管理機能よりクォータ使用量の通知や自動で引き上げリクエストを行ってくれるのは管理者にとって非常に良い機能ではないでしょうか。
また、今回クラウドポータルのリソース上限緩和についてもご紹介させていただきました。
AWSコンソールの自動管理と併せて、クラウドポータルのリソース上限緩和も是非ご活用いただければと思います。
10月のアップデート一覧
10/1【AWS Knowledge MCP Server】AWS Knowledge MCP Server を⼀般提供
AWS は「AWS Knowledge MCP サーバー」の一般提供を開始し、AI エージェントや MCP クライアントが AWS の信頼できるドキュメントやベストプラクティスへ LLM 互換形式でアクセスできるようになりました。
これにより、より正確な推論や一貫した実行が可能となり、利用者は手動のコンテキスト管理から解放されます。
サーバーは無料で、AWS アカウント不要で利用でき、MCP クライアント設定のみで最新の AWS 情報にアクセスできます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/aws-knowledge-mcp-server-generally-available/
10/1【Amazon Detective】AWS PrivateLink による VPC エンドポイントをサポート
Amazon Detective が AWS PrivateLink に対応し、VPC 内からインターネット経由なしで安全に Detective API にアクセスできるようになりました。
Detective は VPC フローログや CloudTrail など大量のログを機械学習で分析し、セキュリティイベントを統合して可視化します。
GuardDuty や Security Hub などの検出結果も自動的に統合され、重要なリスクを効率的に特定・優先づけできます。
10/2【Amazon EC2】Instance Connect Endpoint が IPv6 接続をサポート
Amazon EC2 Instance Connect Endpoint が IPv6 に対応し、デュアルスタックまたは IPv6 専用でインスタンスに接続可能になりました。
これにより、パブリック IP を使わずに EC2 インスタンスへ SSH や RDP 接続が行えます。
IPv6 対応により、既存の IPv4 環境との互換性を保ちながらプライベートサブネットの接続も可能です。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/amazon-ec2-instance-connect-endpoint-ipv6/
10/2【Amazon ECS】AWS Management Console でワンクリックのイベントキャプチャとイベント履歴クエリをサポート
Amazon ECS で、コンソール上からワンクリックでイベントキャプチャを有効化し、タスクやサービスのライフサイクルイベントを直接クエリできるようになりました。
EventBridge ルールや CloudWatch ログの作成・管理は自動化され、事前構築済みのクエリテンプレートやフィルターも利用可能です。
これにより、停止タスクや過去イベントの分析、トラブルシューティングをコンソール内で直感的に行えます。
10/2【AWS Builder ID】Google アカウントを使⽤したサインインをサポート
[Google でサインイン] を使って AWS ビルダー ID を作成できるようになり、AWS の各種アプリケーションにワンクリックでアクセスできるようになりました。
AWS ビルダー ID は個人プロファイルであり、既存の AWS アカウントとは独立しています。
これにより、個別認証情報が不要になり、登録やサインインが簡単かつスムーズになります。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/aws-builder-id-sign-in-google/
10/3【Amazon EC2 Image Builder】イメージパイプラインの管理機能を強化
EC2 Image Builder で、連続失敗時に自動でパイプラインを無効化する機能と、カスタムロググループの設定が可能になりました。
これにより、不要なリソース作成を防ぎコストを削減するとともに、運用上の可視性と制御が向上します。
パイプラインのログ保持期間や暗号化設定もカスタマイズでき、イメージ構築プロセスを効率的に管理可能です。
10/3【AWS Directory Service】Managed Microsoft AD と AD Connector で IPv6 接続をサポート
AWS Directory Service が Managed Microsoft AD と AD Connector の IPv6 接続に対応しました。
これにより、IPv4、IPv6、またはデュアルスタックでディレクトリを柔軟にデプロイ可能です。
IPv6 サポートにより、規制要件を満たしつつネットワークインフラの最新化とセキュリティ標準への準拠が容易になります。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/aws-directory-service-ipv6/
10/6【Amazon EKS】Kubernetes バージョン 1.34 をサポート
Kubernetes 1.34 が EKS と EKS Distro で利用可能になり、新規クラスター作成や既存クラスターのアップグレードが可能です。
新バージョンでは、kubelet イメージ認証情報プロバイダーやポッドレベルのリソース管理など、セキュリティとリソース管理の改善が導入されました。
さらに、動的リソース割り当てに代わる優先順位付け機能により、ワークロードのリソーススケジューリングが向上します。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/amazon-eks-distro-kubernetes-version-1-34/
10/7【AWS Service Quotas】クォータの⾃動管理機能が⼀般提供開始
AWS Service Quotas に「自動クォータ管理」機能が一般提供され、クォータ使用量の監視と通知が可能になりました。
これにより、クォータの不足を事前に把握してアプリケーションを中断せずにスケールできます。
通知はコンソールや API を通じてメール、SMS、Slack などで受け取ることができ、AWS Health や CloudTrail とも連携可能です。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/automatic-quota-management-service-quotas/
10/7【Amazon DocumentDB】⼤阪、タイ、マレーシア、メキシコ中部リージョンで利⽤可能に
Amazon DocumentDB (MongoDB 互換) が大阪、タイ、マレーシア、メキシコの各リージョンで利用可能になりました。
フルマネージド型でスケーラブルかつ耐久性が高く、アプリケーションのダウンタイムなしでリードレプリカやストレージを自動スケールできます。
また、DMS、CloudWatch、CloudTrail、Lambda、Backup などの AWS サービスとネイティブ統合されています。
10/9【Amazon DynamoDB】Internet Protocol version 6 (IPv6) をサポート
Amazon DynamoDB が VPC 内での接続に IPv6 をサポートし、テーブル、ストリーム、DAX へのアクセスや PrivateLink 経由の接続でも利用可能になりました。
IPv6 により、ネットワークスタックの簡素化やコンプライアンス要件の遵守が容易になります。
利用可能なアドレス数が大幅に増えるため、重複アドレス管理の手間を減らし、アプリケーションを新しいプロトコルで標準化できます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/amazon-dynamodb-ipv6/
10/10【AWS Client VPN】macOS Tahoe をサポート
AWS Client VPN がバージョン 5.3.1 で MacOS Tahoe クライアントをサポートするようになりました。
これにより、最新の MacOS でも AWS やオンプレミスネットワークへの安全な接続が可能です。
デスクトップクライアントは無料で提供され、MacOS、Windows、Ubuntu Linux で利用できます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/aws-client-vpn-macos-tahoe/
10/13【Amazon CloudWatch】⽣成 AI オブザーバビリティの⼀般提供開始
Amazon CloudWatch で生成 AI オブザーバビリティが一般提供され、AgentCore でデプロイされる AI エージェントやワークロード全体をモニタリング可能になりました。
ランタイムだけでなく Built-in Tools、Gateway、Memory、Identity などの各機能にわたる詳細なメトリクスやログを取得でき、パフォーマンスやエラーを即時把握できます。
Strands Agents、LangChain、LangGraph などの生成 AI フレームワークとも互換性があり、CloudWatch コンソールでエンドツーエンドの監視と分析が可能です。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/generative-ai-observability-amazon-cloudwatch/
10/13【Amazon RDS for SQL Server】Microsoft SQL Server の最新 CU および GDR アップデートをサポート
Amazon RDS for SQL Server が最新の GDR 更新プログラムをサポートし、SQL Server 2016~2022 の各バージョンに適用可能になりました。
この更新で CVE-2025-47997、CVE-2025-55227、CVE-2024-21907 などの脆弱性が修正されます。
RDS コンソールや SDK、CLI を使ってインスタンスをアップグレードし、最新の更新プログラムを適用できます。
10/14【Amazon EC2】M8g インスタンスが⼤阪を含む 4 リージョンで利⽤可能に
Amazon EC2 M8g インスタンスが欧州(パリ)、大阪、カナダ中部、バーレーンの各リージョンで利用可能になりました。
Graviton4 プロセッサ搭載で、M7g(Graviton3)比で最大 30~45% 高いパフォーマンスを発揮し、一般用途ワークロードに最適です。
12 種類のサイズと拡張ネットワーク帯域幅を備え、アプリケーションサーバーやデータストア、ゲームサーバーなど幅広い用途に対応します。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/amazon-ec2-m8g-instances-additional-regions/
10/14【Amazon Route 53】Profiles が AWS PrivateLink をサポート
Amazon Route 53 プロファイルが AWS PrivateLink に対応し、公共インターネットを経由せずにプライベートに管理可能になりました。
これにより、プロファイルの作成・編集・削除・一覧表示などの操作を安全な Amazon ネットワーク経由で実行できます。
プロファイルは複数 VPC への DNS 設定適用や DNSSEC、Resolver ルール、DNS ファイアウォール設定に対応し、RAM で組織内共有も可能です。
10/14【Amazon EBS】Volume Clones で同⼀ AZ 内でのボリュームの瞬時コピーが可能に
Amazon EBS で Volume Clones が一般提供され、同じ AZ 内でボリュームのポイントインタイムコピーを即座に作成・アクセスできるようになりました。
これにより、本番ボリュームからテストや開発環境を迅速に構築でき、手作業のコピー作業が不要になります。
Volume Clones は EBS CSI ドライバーと統合され、コンテナ化アプリケーションのストレージ管理も簡素化されます。
10/15【AWS Application Load Balancer】URL と Host Header の書き換え機能を追加
Amazon ALB に URL とホストヘッダーの書き換え機能が追加され、正規表現ベースでリクエストをルーティング前に変更できます。
これにより、URL の標準化や内部サービスルーティング、レガシー URL のリダイレクトが容易になり、プロキシ層不要でアーキテクチャが簡素化されます。
書き換えはコンソール、CLI、SDK、API で設定可能で、追加料金はかかりません。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/application-load-balancer-url-header-rewrite/
10/15【AWS Backup】バックアッププランにスケジュールプレビュー機能を追加
AWS Backup でバックアッププランのスケジュールプレビューが可能になり、次回以降のバックアップ実行を 10 回分確認できます。
すべてのバックアップルールがタイムラインに集約され、ライフサイクルやポイントインタイムリカバリなどの設定も一目で把握可能です。
これにより、バックアップ戦略と設定の間の矛盾やギャップを迅速に特定・解決できます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/aws-backup-plan-management/
10/15【Amazon Bedrock】Claude 4.5 Haiku by Anthropic が利⽤可能に
Claude Haiku 4.5 が Amazon Bedrock で利用可能になり、Claude Sonnet 4 に匹敵する高性能を低コストかつ高速で提供します。
高速応答により、リアルタイムのカスタマーサービスエージェントやチャットボット、コンピュータ使用タスクに最適です。
ビジョン対応やマルチエージェントシステムもサポートし、複雑なコーディングや大規模分析アプリケーションに対応可能です。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/claude-4-5-haiku-anthropic-amazon-bedrock/
10/16【AWS Security Hub】CSPM が CIS AWS Foundations Benchmark v5.0 をサポート
AWS Security Hub CSPM が CIS AWS Foundations Benchmark v5.0 をサポートし、AWS のセキュリティ設定ベストプラクティスに基づく自動チェックを提供しました。
最新バージョン 5.0 では 40 の規制に基づき、リソースの準拠状況を評価できます。
この標準はすべての対応リージョンで利用可能で、CSPM の一元設定により複数アカウント・リージョンで簡単に有効化できます。
10/16【Amazon EC2】CPU オプション最適化設定がライセンス込みインスタンスをサポート
Amazon EC2 で、Windows および SQL Server ライセンス込みインスタンスの vCPU 数やハイパースレッディングを調整し、ライセンスコストを最適化できるようになりました。
特にメモリや IOPS 要件が高く、vCPU 数が少なくて済むデータベースワークロードに有効です。
例えば r7i.8xlarge ではハイパースレッディングをオフにして vCPU を半分に減らしつつ、メモリと IOPS を維持してライセンス費用を最大 50% 削減できます。
10/17【AWS Systems Manager Patch Manager】Windows のセキュリティ更新通知機能が利⽤可能に
AWS Systems Manager が Windows パッチ適用コンプライアンス向けに「AvailableSecurityUpdate」通知を開始し、承認されていないセキュリティ更新を特定できます。
この通知により、管理者はパッチ適用時期を制御しつつ、インスタンスの安全性を維持可能です。
デフォルトでは、利用可能なセキュリティアップデートは「Non-Compliant」と表示され、注意が必要なパッチが明確に示されます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/aws-systems-manager-patch-manager-windows/
10/17【Amazon EC2】C8g インスタンスがミラノ、⾹港、⼤阪、メルボルンリージョンで利⽤可能に
Amazon EC2 C8g インスタンスが欧州(ミラノ)およびアジアパシフィック(香港、大阪、メルボルン)で利用可能になり、AWS Graviton4 プロセッサにより Graviton3 より最大 30% 高いパフォーマンスを発揮します。
Amazon EC2 C8g インスタンスは、HPC、バッチ処理、ゲーム、動画エンコーディング、科学的モデリング、CPU ベース ML 推論など、高負荷コンピューティングワークロードに最適です。
また、Nitro System 上に構築され、最大 3 倍の vCPU とメモリ、最大 50 Gbps のネットワーク帯域幅で高性能かつエネルギー効率の高い運用が可能です。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/amazon-ec2-c8g-instances-additional-regions/
10/17【Amazon EC2】EC2 のリソース管理をシンプルにする EC2 Capacity Manager の⼀般提供開始
Amazon EC2 Capacity Manager が一般提供され、すべてのアカウントとリージョンの EC2 キャパシティを単一インターフェイスで監視・管理できるようになりました。
また、オンデマンド、スポット、キャパシティ予約の使用状況や過去の傾向を把握し、最適化機会を特定できます。
ダッシュボードや API からデータをエクスポートして既存システムと統合することも可能です。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/amazon-ec2-capacity-manager/
10/17【Amazon CloudWatch Database Insights】タグベースのアクセス制御をサポート
Amazon CloudWatch Database Insights が、RDS Performance Insights のメトリクスにタグベースのアクセスコントロールをサポートしました。
これにより、個々のリソース権限を手動で設定せず、データベースリソースの論理グループ全体にアクセス制御を適用できます。
タグを自動評価して IAM ポリシーで制御できるため、ガバナンスとセキュリティの一貫性が向上します。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/database-insights-tag-based-access-control/
10/17【Amazon CloudWatch】Database Insights が RDS for SQL Server のオンデマンド分析をサポート
Amazon CloudWatch Database Insights が RDS for SQL Server でオンデマンド分析に対応しました。
これにより、データベースメトリクスやクエリ分析を自動で可視化し、パフォーマンスのボトルネックを特定できます。
機械学習による改善アドバイスを提供し、診断時間を従来の数時間から数分に短縮可能です。
10/21【AWS EC2】Nitro Enclaves が全ての AWS リージョンで利⽤可能に
Amazon EC2 Nitro Enclaves は、EC2 内に分離された安全な実行環境を作り、機密データをより安全に処理できるようにする機能です。
追加料金は不要で、通常の EC2 や関連サービスの利用料金のみが発生します。
また、Nitro Enclaves はすべての AWS リージョンで利用可能となり、多くの新リージョンにも提供が拡大されました。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/aws-nitro-enclaves-available-in-all-regions/
10/22【Amazon S3】S3 メタデータ が東京を含む 3 つの新しいリージョンで利⽤可能に
Amazon S3 Metadata が東京・フランクフルト・アイルランドで利用可能になりました。
S3 データのメタデータを自動で収集し、ほぼリアルタイムで検索・把握できるため、データ発見や分析が容易になります。
システムメタデータとカスタムメタデータの両方をサポートし、既存・新規オブジェクトを含めて包括的に可視化できます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/amazon-s3-metadata-three-additional-regions/
10/22【Amazon DocumentDB】Graviton4 ベースの R8g データベースインスタンスをサポート
AWS Graviton4 を搭載した R8g データベースインスタンスが Amazon DocumentDB (MongoDB 互換) で一般提供開始されました。
高速な DDR5 メモリと Nitro System による高パフォーマンス・高セキュリティが特徴で、メモリ集約型ワークロードに最適です。
既存クラスターの変更や新規作成で利用でき、標準/IO最適化ストレージ構成の Amazon DocumentDB 5.0 に対して使用できます。
10/22【Amazon S3 Tables】メンテナンス操作に対する AWS CloudTrail イベントを⽣成可能に
Amazon S3 に、S3 Tables の圧縮やスナップショット有効期限などのメンテナンス操作を追跡できる CloudTrail イベントが追加されました。
これにより、テーブル最適化やコスト削減のために自動実行される処理を監視・監査できます。
CloudTrail で証跡を作成し、eventType=AwsServiceEvents、eventName=TablesMaintenanceEvent を指定してフィルタリングすることで利用可能です。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/amazon-s3-generates-aws-cloudtrail-events/
10/22【Amazon CloudWatch】CloudWatch Agent で Windows Event Log フィルターをサポート
CloudWatch エージェントで Windows イベントログのフィルタリングが可能になり、必要なシステム/アプリケーションイベントだけを選択して収集できるようになりました。
イベントレベル・イベントID・正規表現による include/exclude など柔軟な条件を設定できます。
これにより、不要なログを除外し、効率的なログ管理と分析が実現できます。
10/22【Amazon CloudWatch】インタラクティブなインシデントレポート⽣成機能を追加
CloudWatch でインタラクティブなインシデントレポート生成が可能になり、数分で詳細な分析レポートを作成できます。
調査中の入力や実行アクションを自動収集し、タイムラインや影響評価、推奨対応を含むレポートを生成します。
これにより、パターンの特定や予防措置を効率的に行い、運用態勢の改善に役立ちます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/amazon-cloudwatch-incident-report/
10/23【Amazon EC2】I8g インスタンスがロンドン、シンガポール、東京リージョンで利⽤可能に
AWS は東京、シンガポール、ロンドンリージョンで Amazon EC2 I8g インスタンスの一般提供を開始しました。
I8g は Graviton4 プロセッサと第3世代 Nitro SSD を搭載し、前世代比でコンピューティング性能が最大60%向上、ストレージ I/O レイテンシーを最大50%低減します。
ストレージ集約型ワークロードやリアルタイム分析、NoSQL データベース、AI 前処理などに最適で、最大 48xlarge・1.5TiB メモリ・45TB ローカルストレージを提供します。
10/24【AWS Lambda】⾮同期呼び出しの最⼤ペイロードサイズが 256 KB から 1 MB に拡張
AWS Lambda の非同期呼び出しで、最大ペイロードサイズが 256 KB から 1 MB に拡張されました。
これにより、データを分割や圧縮せずに、複雑で豊富なイベントデータを直接 Lambda に送信可能です。
開発者は、Lambda 関数や各種 AWS サービスからのイベントを用いて、包括的なデータを単一イベントで処理できます。
10/24【Amazon CloudWatch】EC2 インスタンスの I/O パフォーマンス制限超過を監視する新しいメトリクスを追加
Amazon CloudWatch に 2 つの新しいメトリクスが追加され、EC2 インスタンスの EBS IOPS やスループット制限の超過を監視可能になりました。
Instance EBS IOPS Exceeded Check と Instance EBS Throughput Exceeded Check は、制限超過時に 0 または 1 を返します。
これらを使ってカスタムダッシュボードやアラームを設定し、パフォーマンス問題の特定や自動対応が可能です。
10/27【Amazon ECS】マネージドインスタンスが、⼤阪を含む全ての商⽤ AWS リージョンで利⽤可能に
Amazon ECS Managed Instances が全商用 AWS リージョンで利用可能になり、EC2 の機能をフル活用しつつインフラ管理の手間を削減できます。
インスタンスはタスク要件に基づき自動プロビジョニング・スケーリングされ、コスト最適化とセキュリティ強化が可能です。
vCPU、メモリ、GPU などの要件を指定するだけで、ECS が最適な EC2 インスタンスを管理・運用します。
10/28【Amazon ElastiCache】デュアルスタック(IPv4 と IPv6)サービスエンドポイントをサポート
Amazon ElastiCache がデュアルスタックのサービスエンドポイントに対応し、IPv4 と IPv6 の両方でリソースを管理可能になりました。
AWS PrivateLink のインターフェイス VPC エンドポイントでもデュアルスタック接続がサポートされます。
これにより、IPv4 から IPv6 への柔軟な移行やコンプライアンス対応が容易になります。
10/29【Amazon CloudWatch】CloudWatch メトリクスに EBS の VolumeAvgIOPS と VolumeAvgThroughput を追加
Amazon EBS に新しい CloudWatch メトリクス、VolumeAvgIOPS と VolumeAvgThroughput が追加され、ボリュームの平均 IOPS とスループットを詳細にモニタリング可能になりました。
これにより、パフォーマンスの傾向を追跡し、ボトルネックのトラブルシューティングや最適化が容易になります。
また、CloudWatch でカスタムダッシュボードや通知、アラーム設定も可能です。
10/30【AWS Backup】データベーススナップショットのリージョン間・アカウント間コピーを単⼀アクションで実⾏可能に
AWS Backup では、複数リージョン・アカウント間でデータベーススナップショットを1回のコピーアクションで作成できるようになりました。
これにより、従来の2段階コピーが不要となり、コスト削減や復旧ポイント短縮が可能です。
RDS、Aurora、Neptune、DocumentDB のスナップショットを対象に、ワークフローも簡素化されます。
10/31【Amazon RDS】パブリックアクセス可能なデータベースで IPv6 が利⽤可能に
Amazon RDS は、パブリックにアクセス可能なデータベースでも IPv6 をサポートし、IPv4 と IPv6 のデュアルスタック接続が可能になりました。
これにより、アドレス空間の制限を超えてアプリケーションをスケールできます。
また、IPv4 から IPv6 への段階的な移行も安全に実施可能です。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/amazon-rds-ipv6-publicly-accessible-databases/
10/31【AWS MCP Proxy】Model Context Protocol (MCP) Proxy for AWS が⼀般提供開始
Model Context Protocol (MCP) Proxy for AWS を一般提供し、開発者やエージェントが SigV4 認証を使ってリモート MCP サーバーに安全に接続できるようになりました。
このプロキシは主要なエージェンティック AI 開発ツールやフレームワークをサポートし、AWS リソース操作を MCP ワークフローに統合可能です。
さらに、読み取り専用モードや再試行ロジック、ロギングなどの安全・信頼性機能も提供されます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/10/model-context-protocol-proxy-available/
10/31【Amazon Route 53】Resolver が AWS PrivateLink をサポート
Amazon Route 53 Resolver が AWS PrivateLink をサポートし、パブリックインターネットを経由せずに Resolver や関連機能にプライベートアクセスできるようになりました。
これにより、VPC やオンプレミスアプリケーションから安全に DNS クエリや管理操作を実行可能です。
AWS PrivateLink 経由で、Resolver エンドポイント、DNS Firewall、クエリログ、Outposts などの機能も利用できます。
まとめ
以上、10月のアップデート情報をお伝えしました。
AWSをご利用の上で、ご不明点などがあれば御気兼ねなくご相談いただければと思います。

