ピックアップ情報について
AWS FISで実行可能なアクション一覧について
2025年9月16日に、Amazon EBS ボリュームに対して意図的に I/O レイテンシーを注入できる新しいテストアクションが AWS Fault Injection Simulator（AWS FIS）に追加されました。
AWS FISについては過去のAWSアップデート情報にてご紹介しておりますのでぜひご一読ください。
今回追加されたのは、EBS ボリュームに対して意図的に I/O レイテンシーを注入してストレージ性能低下を模擬することができ、CloudWatchアラームなどのテストを行なうことができます。
AWS FISは2021年3月にサービスが開始して以降、様々な障害テストを試すことができますが、2025年10月現在はどういったテストを試すことができるのかまとめてみました。
各アクションの詳細については下記AWSユーザーガイドを参照してください。
アクション一覧について
AWS FIS では、EC2・ECS・EKS・RDS・Lambda など幅広い AWS サービスを対象に、さまざまな障害注入テストを実施できます。以下は 2025年10月時点で利用可能な主なアクション一覧です。
| サービス | アクション | 実行内容 |
|---|---|---|
| Application Recovery Controller(ARC) | aws:arc:start-zonal-autoshift | Application Recovery Controller (ARC) を使用し、指定ゾーンから別ゾーンへの自動フェイルオーバー（ゾーナルオートシフト）を開始します。 |
| CloudWatch | aws:cloudwatch:assert-alarm-state | 指定した Amazon CloudWatch アラームの状態（OK、ALARM、INSUFFICIENT_DATAなど）を強制的に設定します。 |
| Aurora DSQL | aws:dsql:cluster-connection-failure | Amazon DSQL クラスターへの接続障害をシミュレーションします。 |
| DynamoDB | aws:dynamodb:global-table-pause-replication | DynamoDB グローバルテーブルのリージョン間レプリケーションを一時停止します。 |
| EBS | aws:ebs:pause-volume-io | 指定した EBS ボリュームの入出力（I/O）オペレーションを一時的に停止します。 |
| EBS | aws:ebs:volume-io-latency | 指定した EBS ボリュームの I/O に人工的な遅延（レイテンシー）を注入します。 |
| EC2 | aws:ec2:api-insufficient-instance-capacity-error | 指定した EC2 API 呼び出しに対して「Insufficient Instance Capacity」エラーを注入します。 |
| EC2 | aws:ec2:asg-insufficient-instance-capacity-error | Auto Scaling グループにおけるインスタンス起動時に容量不足エラーを注入します。 |
| EC2 | aws:ec2:reboot-instances | 指定した EC2 インスタンスを再起動します。 |
| ECS | aws:ecs:drain-container-instances | ECS クラスター内のコンテナインスタンスを DRAIN 状態にし、タスクを移動・停止させます。 |
| ECS | aws:ecs:stop-task | 指定した ECS タスクを停止します。 |
| ECS | aws:ecs:task-cpu-stress | ECS タスクに対して CPU 負荷を注入します。 |
| ECS | aws:ecs:task-io-stress | ECS タスクに対してディスク I/O 負荷を注入します。 |
| ECS | aws:ecs:task-kill-process | ECS タスク内で指定したプロセスを強制終了します。 |
| ECS | aws:ecs:task-network-blackhole-port | ECS タスクの特定ポート通信を遮断します。 |
| ECS | aws:ecs:task-network-latency | ECS タスクにネットワーク遅延を注入します。 |
| ECS | aws:ecs:task-network-packet-loss | ECS タスクにパケット損失を注入します。 |
| EKS | aws:eks:inject-kubernetes-custom-resource | Amazon EKS クラスターにカスタム Kubernetes リソースを注入し、任意の障害を発生させます。 |
| EKS | aws:eks:pod-cpu-stress | EKS ポッドに CPU 負荷を注入します。 |
| EKS | aws:eks:pod-delete | 指定した EKS ポッドを削除します。 |
| EKS | aws:eks:pod-io-stress | EKS ポッドにディスク I/O 負荷を注入します。 |
| EKS | aws:eks:pod-memory-stress | EKS ポッドにメモリ負荷を注入します。 |
| EKS | aws:eks:pod-network-blackhole-port | EKS ポッドの特定ポート通信を遮断します。 |
| EKS | aws:eks:pod-network-latency | EKS ポッドにネットワーク遅延を注入します。 |
| EKS | aws:eks:pod-network-packet-loss | EKS ポッドにパケット損失を注入します。 |
| EKS | aws:eks:terminate-nodegroup-instances | 指定した EKS ノードグループ内のインスタンスを終了します。 |
| ElastiCache | aws:elasticache:replicationgroup-interrupt-az-power | ElastiCache レプリケーショングループで、指定 AZ の電源障害をシミュレートします。 |
| FIS | aws:fis:inject-api-internal-error | 指定 API 呼び出しに内部エラー（InternalError）を注入します。 |
| FIS | aws:fis:inject-api-throttle-error | 指定 API 呼び出しにスロットリング（Throttle）エラーを注入します。 |
| FIS | aws:fis:inject-api-unavailable-error | 指定 API 呼び出しに「サービス利用不可（Unavailable）」エラーを注入します。 |
| FIS | aws:fis:wait | 実験の中で指定した時間だけ待機します。 |
| Kinesis | aws:kinesis:stream-expired-iterator-exception | Kinesis ストリームに「ExpiredIterator」例外を注入します。 |
| Kinesis | aws:kinesis:stream-provisioned-throughput-exception | Kinesis ストリームにスループット制限エラーを注入します。 |
| Lambda | aws:lambda:invocation-add-delay | Lambda 関数の呼び出しに遅延を注入します。 |
| Lambda | aws:lambda:invocation-error | Lambda 関数の呼び出しにエラーを注入します。 |
| Lambda | aws:lambda:invocation-http-integration-response | Lambda の HTTP 統合レスポンスに異常応答を注入します。 |
| MemoryDB | aws:memorydb:multi-region-cluster-pause-replication | MemoryDB マルチリージョンクラスターのレプリケーションを一時停止します。 |
| ネットワーク | aws:network:disrupt-connectivity | ネットワークの接続を遮断し、通信障害を発生させます。 |
| ネットワーク | aws:network:route-table-disrupt-cross-region-connectivity | 複数リージョン間のルートテーブルを操作し、接続を遮断します。 |
| ネットワーク | aws:network:transit-gateway-disrupt-cross-region-connectivity | Transit Gateway 間のリージョン接続を遮断します。 |
| RDS | aws:rds:failover-db-cluster | RDS データベースクラスタをフォールオーバーさせます。 |
| RDS | aws:rds:reboot-db-instances | 指定した RDS インスタンスを再起動します。 |
| S3 | aws:s3:bucket-pause-replication | S3 バケットのレプリケーションを一時停止します。 |
| Systems Manager | aws:ssm:send-command | SSM マネージドインスタンスに任意のコマンドを送信します。 |
| Systems Manager | aws:ssm:start-automation-execution | 指定した SSM オートメーションを実行します。 |
| EC2/SSM | aws:ssm:send-command/AWSFIS-Run-CPU-Stress | CPU 負荷を発生させる SSM コマンドを実行します。 |
| EC2/SSM | aws:ssm:send-command/AWSFIS-Run-Disk-Fill | ディスク容量を消費させる SSM コマンドを実行します。 |
| EC2/SSM | aws:ssm:send-command/AWSFIS-Run-IO-Stress | I/O 負荷を発生させる SSM コマンドを実行します。 |
| EC2/SSM | aws:ssm:send-command/AWSFIS-Run-Kill-Process | プロセスを強制終了する SSM コマンドを実行します。 |
| EC2/SSM | aws:ssm:send-command/AWSFIS-Run-Memory-Stress | メモリ負荷を発生させる SSM コマンドを実行します。 |
| EC2/SSM | aws:ssm:send-command/AWSFIS-Run-Network-Blackhole-Port | 特定ポート通信を遮断する SSM コマンドを実行します。 |
| EC2/SSM | aws:ssm:send-command/AWSFIS-Run-Network-Blackhole-Port-ECS | ECS タスク環境でポート通信を遮断する SSM コマンドを実行します。 |
| EC2/SSM | aws:ssm:send-command/AWSFIS-Run-Network-Latency | ネットワーク遅延を注入する SSM コマンドを実行します。 |
| EC2/SSM | aws:ssm:send-command/AWSFIS-Run-Network-Latency-ECS | ECS 環境にネットワーク遅延を注入する SSM コマンドを実行します。 |
| EC2/SSM | aws:ssm:send-command/AWSFIS-Run-Network-Latency-Sources | 複数送信元にネットワーク遅延を注入する SSM コマンドを実行します。 |
| EC2/SSM | aws:ssm:send-command/AWSFIS-Run-Network-Packet-Loss | パケット損失を注入する SSM コマンドを実行します。 |
| EC2/SSM | aws:ssm:send-command/AWSFIS-Run-Network-Packet-Loss-ECS | ECS 環境にパケット損失を注入する SSM コマンドを実行します。 |
| EC2/SSM | aws:ssm:send-command/AWSFIS-Run-Network-Packet-Loss-Sources | 複数送信元にパケット損失を注入する SSM コマンドを実行します。 |
まとめ
AWS FIS は意図的に障害を発生させることで、システムの耐障害性や運用設計の妥当性を検証できるサービスです。
障害発生時の挙動確認や監視アラートのテストなど、信頼性向上の一環としてぜひ活用をご検討ください。
9月のアップデート一覧
9/3【Amazon RDS for Oracle】Oracle 向けベアメタルインスタンスを提供開始
Amazon RDS for Oracle と RDS Custom for Oracle がベアメタルインスタンスをサポートしました。
M7i や R7i などで仮想化より最大25%安く利用でき、マルチテナント機能により複数DBを統合してコスト削減が可能です。
また、CPUコアやソケット数を把握できるため、ライセンスやサポート費用の最適化にもつながります。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-rds-oracle-bare-metal-instances/
9/3【Amazon CloudWatch】Metrics Insights で最⼤ 2 週間前までのメトリクスデータのクエリをサポート
Amazon CloudWatch Metrics Insights で、最大2週間前のメトリクスデータをクエリできるようになりました。
これにより、3時間以上経過したデータの可視化や傾向分析が可能となり、調査機能が強化されます。
長期的なメトリクス分析により、システムの健全性把握と問題特定が容易になります。
9/3【Amazon CloudWatch】単⼀のアラームで複数メトリクスの個別監視が可能に
Amazon CloudWatch で、単一のアラームで複数メトリクスを動的にモニタリングできるようになりました。
リソースの追加や削除に応じて自動で調整されるため、個別アラームの管理が不要になります。
これにより運用負荷が軽減され、より効率的なモニタリングが可能になります。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-cloudwatch-alarm-multiple-metrics/
9/4【Amazon RDS for PostgreSQL】PostgreSQL 18 RC1 がデータベースプレビュー環境で利⽤可能に
Amazon RDS for PostgreSQL 18 リリース候補版 (RC1) が、RDS データベースプレビュー環境で利用可能になりました。
PostgreSQL 18 ではスキップスキャンや並列 GIN インデックス構築などの性能向上と、オブザーバビリティの改善が行われています。
プレビュー環境のインスタンスは最大60日間利用でき、データの入出力もサポートされています。
9/4【Amazon EC2】AMI の利⽤状況を簡単に追跡可能な AMI Usage が利⽤可能に
Amazon EC2 に「AMI Usage」機能が追加され、アカウント全体での AMI 使用状況を可視化できるようになりました。
これにより、どのリソースが特定の AMI に依存しているかを簡単に特定できます。
AMI の登録解除やライフサイクル管理を安全かつ効率的に行えるようになります。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-ec2-ami-usage-monitor-amis/
9/5【Amazon RDS Custom for SQL Server】Microsoft SQL Server の最新 GDR アップデートをサポート開始
Amazon RDS Custom for SQL Server が、最新の GDR 更新プログラムをサポートしました。
SQL Server 2019 CU32 と 2022 CU20 が対象で、複数の脆弱性（CVE）に対応しています。
RDS コンソールや CLI を使用して、インスタンスのアップグレードを実施できます。
9/5【Amazon Aurora PostgreSQL Limitless Database】PostgreSQL 16.9 のサポート開始
Amazon Aurora PostgreSQL Limitless Database が PostgreSQL 16.9 と互換性を持つようになりました。
新たに hstore と auto_explain 拡張機能をサポートし、性能と可観測性が向上しています。
また、サーバーレスエンドポイントによりワークロードを自動分散し、スケーラビリティとコスト効率を両立できます。
9/5【Amazon RDS Proxy】IPv6 アドレスをサポート開始
Amazon RDS Proxy が IPv6 接続をサポートし、アプリケーションからのデータベース接続を IPv6 でプール・共有できるようになりました。
既存の IPv4 エンドポイントも引き続き利用可能で、両方のプロトコルを指定できます。
これにより、IPv6 移行や大規模アプリケーションでの接続管理がより柔軟かつ効率的になります。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-rds-proxy-supports-ipv6/
9/5【Amazon GuardDuty】カスタムエンティティリストによる脅威検出機能の強化
Amazon GuardDuty で、エンティティリストを使用したカスタム脅威検出が一般提供されました。
これにより、IP アドレスに加えてドメインベースの脅威インテリジェンスも統合可能です。
新たな検出タイプ「Impact:EC2/MaliciousDomainRequest.Custom」により、脅威検出の精度と柔軟性が向上します。
9/5【Amazon RDS for SQL Server】Microsoft SQL Server の最新 GDR アップデートをサポート開始
Amazon RDS for SQL Server が、最新の GDR 更新プログラムをサポートしました。
SQL Server 2016～2022 の各バージョンで複数の脆弱性（CVE）が修正されています。
RDS コンソールや CLI を使用して、インスタンスを最新の更新プログラムへアップグレードできます。
9/8【Amazon CloudFront】IPv6 オリジンサポートによるエンドツーエンド IPv6 コンテンツ配信が可能に
Amazon CloudFront がオリジンへの IPv6 接続をサポートし、エンドツーエンドの IPv6 配信が可能になりました。
これにより、設計要件や規制要件を満たしつつ、IPv6 トラフィックをオリジンまで転送できます。
IPv4/IPv6/デュアルスタックの選択が可能となり、ネットワーク性能と柔軟性が向上します。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-cloudfront-ipv6-origins/
9/8【AWS WAF】リクエスト量に応じた無料の Vended Logs を提供
AWS WAF で、100万件のリクエストごとに CloudWatch Logs へ 500MB のログを無料で取り込めるようになりました。
これにより、セキュリティ可視性を維持しながらロギングコストを最適化できます。
無料枠は自動適用され、CloudWatch の分析機能を活用した監視や調査が容易になります。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/aws-waf-free-vended-logs-request-volume/
9/9【Amazon ElastiCache】Graviton3 ベースの M7g および R7g ノードファミリーが⼤阪を含む追加リージョンで利⽤可能に
Amazon ElastiCache が、複数のリージョンで Graviton3 ベースの M7g および R7g ノードをサポートしました。
これにより、従来の Graviton2 ノードと比べて性能とコスト効率が大幅に向上します。
R7g.4xlarge ではスループットが最大28%向上し、レイテンシーが最大21%低減します。
9/9【Amazon EC2】AWS Graviton4 搭載 R8g インスタンスが⼤阪リージョンで利⽤可能に
Amazon EC2 R8g インスタンスが、アジアパシフィック（大阪）リージョンで利用可能になりました。
Graviton4 プロセッサを搭載し、R7g より最大 30% 高速でメモリ集約型ワークロードに最適です。
最大 1.5TB メモリと 50Gbps 帯域幅を備え、Nitro System により高性能かつ高セキュリティを実現します。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-ec2-r8g-instances-additional-regions/
9/10【AWS Backup】Amazon S3 バックアップにおける ACL と ObjectTags の選択的バックアップをサポート
AWS Backup で、Amazon S3 バケットのバックアップ時に ACL と ObjectTag を含めるか選択可能になりました。
これにより、必要なメタデータのみをバックアップ対象にでき、柔軟な復旧設計が可能です。
この機能は、AWS Backup for Amazon S3 が利用可能なすべてのリージョンで提供されています。
9/10【Amazon CloudWatch】Network flow monitoring でリージョン間のフロー可視性を追加
Amazon CloudWatch Network Monitor のフローモニタで、AWS リージョン間のネットワークパフォーマンスを可視化できるようになりました。
これにより、EC2・EKS などと S3・DynamoDB 間の通信状況をほぼリアルタイムで監視可能です。
リージョン間の障害要因を迅速に特定でき、ネットワークトラブル対応を効率化します。
9/10【AWS Elastic Beanstalk】Application Load Balancer と Network Load Balancer でデュアルスタック構成をサポート
AWS Elastic Beanstalk が ALB と NLB のデュアルスタック構成をサポートし、IPv4/IPv6 の両方に対応可能になりました。
IpAddressType を “dualstack” に設定するだけで、自動的に A/AAAA レコードが作成されます。
これにより、IPv6 ユーザーへの対応とグローバルな接続性を簡単に実現できます。
9/10【AWS CloudTrail】MCP サーバーのサポートで詳細なセキュリティ分析が可能に
AWS は、CloudTrail 向けの MCP サーバーをオープンソースで公開しました。
AI エージェントが自然言語で CloudTrail データを分析し、セキュリティやコンプライアンス調査を効率化できます。
このサーバーは、CloudTrail LookupEvents API および CloudTrail Lake 対応の全リージョンで利用可能です。
9/11【Amazon ECS】Amazon Q Developer を活⽤したタスク定義編集機能の強化
Amazon ECS で、Amazon Q Developer による生成AI支援でタスク定義を簡単に作成・更新できるようになりました。
会話型インターフェイスでタスク定義JSONの生成・説明・リファクタリングを依頼できます。
提案内容はインラインで挿入・承認・拒否でき、開発効率が向上します。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-ecs-task-definition-q-developer/
9/12【Amazon GuardDuty】Malware Protection for S3 のファイルサイズとアーカイブスキャン上限を拡⼤
AWS は GuardDuty Malware Protection for S3 を強化し、スキャン可能な最大ファイルサイズを 5GB から 100GB に拡大しました。
また、アーカイブの処理上限も 1,000 ファイルから 10,000 ファイルに増加しました。
これにより、大容量ファイルや複雑なアーカイブに対してもより強力なマルウェア検出が可能になりました。
9/15【Amazon S3】Amazon S3 Batch Operations でバケット、プレフィックス、サフィックスを使⽤した⼀括選択が可能に
Amazon S3 バッチオペレーションで、AWS マネジメントコンソールからバケット、プレフィックス、サフィックス単位でオブジェクトを一括管理できるようになりました。
指定条件に一致するオブジェクトへコピー、復元、チェックサム計算などを簡単に適用でき、ジョブ完了後に詳細なレポートも受け取れます。
この機能により、S3 上での大規模バッチ処理をより効率的に実行できるようになりました。
9/16【AWS Storage Gateway】IPv6 サポートを追加し、デュアルスタックエンドポイントを提供
AWS Storage Gateway が IPv6 をサポートし、エンドポイントや API、アプライアンスインターフェイスでデュアルスタック接続が可能になりました。
これにより、IPv4 と IPv6 の両方で AWS Storage Gateway へアクセスでき、既存の IPv4 環境との互換性も維持されます。
新機能を活用することで、オンプレミス環境を段階的に IPv6 へ移行しながら、AWS ストレージを効率的に利用できます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/aws-storage-gateway-ipv6/
9/16【Amazon EC2】Nitro ベースの NVMe インスタンスストアボリュームの詳細パフォーマンス統計をサポート
Amazon EC2 が Nitro System ベースのインスタンスストア NVMe ボリューム向けに詳細なパフォーマンス統計を公開しました。
これにより、IOPS、スループット、レイテンシーなど 11 種類のメトリクスを 1 秒単位でリアルタイムにモニタリングできます。
EBS と同様の形式で統計を取得でき、I/O パターンの最適化やパフォーマンス問題の迅速な特定が可能になります。
9/16【AWS Fault Injection Service】Amazon EBS ボリュームの I/O レイテンシーを変更するテストが追加
Amazon EBS が AWS Fault Injection Service (FIS) に新たな「I/O レイテンシー注入」アクションを追加しました。
この機能により、EBS ボリュームで意図的に遅延を発生させ、アプリケーションの耐障害性やリカバリ性能をテストできます。
定義済みテンプレートを使って簡単に実験を開始でき、カオスエンジニアリングやCIテストにも統合可能です。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/aws-fis-action-inject-io-latency-on-ebs/
9/17【Amazon RDS for MySQL】延⻑サポートマイナーバージョン 5.7.44-RDS.20250818 を発表
Amazon RDS for MySQL が延長サポート版 5.7.44-RDS.20250818 をサポートしました。
このバージョンでは既知の脆弱性とバグが修正されており、アップグレードが推奨されます。
延長サポートにより、標準サポート終了後も最大3年間の重要な修正提供を受けられます。
9/18【Amazon Q Developer】CLI でリモート MCP サーバーのサポートを追加
Amazon Q Developer CLI がリモート MCP サーバーをサポートし、開発環境のスケーラビリティとセキュリティを強化しました。HTTP と OAuth 認証に対応し、Atlassian や GitHub などの外部 MCP サーバーと統合可能です。これにより、リソース使用量の最適化とアクセス管理の一元化が実現します。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-q-developer-remote-mcp-servers/
9/19【Amazon RDS for MySQL】MySQL イノベーションリリース 9.4 がプレビュー環境で利⽤可能に
Amazon RDS for MySQL が、プレビュー環境で MySQL 9.4 イノベーションリリースをサポートしました。これにより、新機能やセキュリティ改善を含む最新リリースを評価できます。プレビュー環境はフルマネージドで、最大60日間の利用が可能です。
9/23【Amazon RDS】【Amazon Aurora】リージョン間およびアカウント間のスナップショットコピーを 1 ステップで実⾏可能に
Amazon RDS と Aurora のスナップショットで、クロスリージョンおよびクロスアカウントの同時コピーが可能になりました。これにより、従来の2段階コピーが不要となり、復旧目標時点（RPO）の改善とコスト削減を実現します。中間コピーを監視するLambdaなどの運用も簡素化されます。
9/24【Amazon EC2】I7i と I8g インスタンスの 4xlarge より⼤きいサイズで無制限のネットワークバースト持続時間を実現
AWS は、4xlarge より大きい Amazon EC2 I7i および I8g インスタンスのネットワーク帯域幅バースト制限を撤廃しました。これにより、常時 2 倍の帯域幅を利用でき、持続的な高スループットが可能になります。この改善により、大規模データベースやリアルタイム分析などの I/O 集約型ワークロードでより安定した性能を実現できます。
9/25【Amazon S3】S3 コンソールで S3 Tables のプレビューが可能に
Amazon S3 コンソールで、SQL クエリなしに S3 Tables を直接プレビューできるようになりました。テーブルのスキーマやサンプル行を確認して、データをすばやく理解できます。プレビューはすべてのリージョンで利用可能で、読み取りリクエスト分のみ課金されます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/preview-amazon-s3-tables-console/
9/25【AWS Network Firewall】アプリケーション層トラフィック制御機能の強化
AWS Network Firewall で、TLS クライアントの hello や分割された HTTP リクエストを処理するデフォルトルールが強化されました。これにより、新しいアプリケーション層でもステートフルアクションを維持しつつセキュリティを確保できます。複雑なカスタムルールなしで最新プロトコルのトラフィックを検査・フィルタリング可能です。
9/26【AWS Compute Optimizer】99 種類の新しい Amazon EC2 インスタンスタイプをサポート
AWS Compute Optimizer が 99 種類の新しい EC2 インスタンスタイプをサポートし、複雑な分析なしでコスト削減の機会を特定可能になりました。最新世代のコンピューティング最適化、汎用、メモリ最適化、ストレージ最適化インスタンスに対応しています。これにより、ユーザーは最新インスタンスタイプを活用して効率的にコスト管理できます。
9/26【Amazon Elastic Block Store】General Purpose (gp3) ボリュームの最⼤サイズと性能上限値を⼤幅に引き上げ
Amazon EBS の gp3 ボリュームは最大 64 TiB、80,000 IOPS、2,000 MiB/秒まで拡張可能になり、以前の上限より大幅に向上しました。これにより、大容量・高性能ワークロードを単一ボリュームで効率的に運用でき、管理オーバーヘッドも削減できます。料金体系は変更なく、追加の IOPS やスループット分のみ課金されます。
9/26【Amazon RDS for Db2】Db2 で Reserved Instances を提供開始
Amazon RDS for Db2 のリザーブドインスタンスを利用すると、オンデマンド料金に比べ最大 47% コスト削減可能です。すべてのサポート対象インスタンスタイプで利用でき、BYOL や AWS Marketplace ライセンスにも対応しています。サイズの柔軟性により、同じインスタンスファミリー内の異なるサイズにも自動的に割引が適用されます。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-rds-db2-offers-reserved-instances/
9/29【Amazon RDS for PostgreSQL】延⻑サポートマイナーバージョン 12.22-rds.20250814 , 11.22-rds.20250814 を発表
Amazon RDS for PostgreSQL では、延長サポートマイナーバージョン 12.22-rds.20250814 と 11.22-rds.20250814 が導入され、重要なセキュリティ修正とバグ修正が提供されます。延長サポートにより、新しいメジャーバージョンへのアップグレードを最大 3 年間延期でき、RDS データベースを安全に稼働させられます。自動マイナーバージョンアップグレードやブルー/グリーンデプロイを利用すれば、メンテナンス中にスムーズに最新バージョンへ更新可能です。
9/29【Amazon ECS】IPv6 のみのサブネットでのタスク実⾏をサポート
Amazon ECS では、IPv6 のみのサブネットでタスクを実行できるようになり、IPv4 に依存せずにコンテナをデプロイ可能になりました。これにより、IPv4 アドレスの制約によるスケーリング問題が解消され、IPv6 環境での運用やコンプライアンス要件にも対応できます。従来のデュアルスタックでは必須だった IPv4 アドレスは不要となります。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-ecs-ipv6-only-support/
9/29【Amazon EC2 Auto Scaling】IPv6 サポートを追加
Amazon EC2 Auto Scaling では、IPv6 がサポートされ、IPv4 と IPv6 のデュアルスタック構成での接続が可能になりました。これにより、VPC の IPv4 アドレス制約を受けずにアプリケーションをスケールできます。さらに、IPv4 から IPv6 への段階的な移行も容易になります。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-ec2-auto-scaling-ipv6/
9/30【Amazon Elastic Container Service】ECS マネージドインスタンスの⼀般提供開始
AWS は Amazon ECS Managed Instances を発表しました。これは、EC2 の全機能にアクセスしつつインフラ運用を AWS に任せられるフルマネージド型コンピューティングオプションです。ユーザーはタスク要件を指定するだけで、ECS が最適な EC2 インスタンスを自動的にプロビジョニング・運用します。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-ecs-managed-instances/
9/30【Amazon FSx for Windows File Server】IPv6 サポートを開始
Amazon FSx では、Windows File Server ファイルシステムへのアクセスに IPv6 を使用できるようになりました。これにより、IPv4 アドレス枯渇や政府要件に対応しつつ、IPv4・IPv6・デュアルスタックのクライアントから直接アクセス可能です。複雑なアドレス変換インフラは不要となります。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-fsx-for-windows-file-server-ipv6/
9/30【Amazon FSx for NetApp ONTAP】IPv6 サポートを開始
Amazon FSx では、NetApp ONTAP ファイルシステムへのアクセスに IPv6 が使用可能になりました。これにより、IPv4 アドレス枯渇や政府要件に対応しつつ、IPv4・IPv6・デュアルスタックのクライアントから直接アクセスできます。複雑なアドレス変換インフラは不要です。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/09/amazon-fsx-for-netapp-ontap-ipv6/
まとめ
以上、9月のアップデート情報をお伝えしました。
AWSをご利用の上で、ご不明点などがあれば御気兼ねなくご相談いただければと思います。
