「AWS」「生成AI」「モダンインフラ」をキーワードとしたイベントを開催
今回、「Learn about AWS in 大阪」が開催されたのは、グランフロント大阪 カンファレンスルーム。初めて行ったのですが、駅からも近くて便利ですね。8階フロアを半分貸し切っての開催でした。
そしてテーマは「AWS」「生成AI」そして「モダンインフラ」。生成AIが注目です……というのは言わずもがなというか、もはや多くの企業にとって避けられないテーマとなりつつあります。そして「モダンインフラ」も生成AIをはじめとする新しい技術をうまく活用していくうえで、重要なキーワード。AWSでどうやってこれらを実現するのか、というのは皆さん興味深いところではないでしょうか。
13時からのセッションを前に、12時半から「生成AIのはじめの一歩」をテーマにしたライトニングトークもあるよとお知らせいただいて、早めに会場に向かったのですが、すでにかなりたくさんの方がいらしていました。IT研修を手掛け、AWSの研修も多数提供しているトレノケート株式会社から、AWS認定インストラクターチャンピオンである山下光洋氏を迎えたライトニングトークは満席に近く、いきなり熱気を目の当たりにすることになりました。
ここでは入口として生成AIのユースケースや活用事例の話を聞き、いざセッションです!
セッションも盛りだくさん!気になったポイントなどをざっくりご紹介
セッションは「Generative AI Track」と「Modern Infra Track」の2会場で、それぞれ4セッション、計8セッションがありました。私は生成AIから2セッション、モダンインフラから2セッションに参加。いろいろ聞いていた感じでは、エンジニアが多いもののビジネス職の方も半数近くいらしたようで、すでに生成AIを企業として業務に導入している方も少なくない様子。生成AIが一気に普及しはじめているのを感じます。
というわけで、ここからは参加したセッションについて、ざっくりとした感想を!
●「AWS re:Invent 2024レポート~生成AI編~」
まずは、AWSの機械学習パートナーソリューションアーキテクト 久保田弾氏による、AWS re:Invent 2024のレポートセッション。ここでは、Amazon Q、Amazon Bedrock、Amazon SageMakerと生成AI関連でメインどころのアップデートについてひと通り紹介がありました。毎回ですが、さすがと言いますか、AWS re:Inventはとにかく情報量が多く、なにがメインなのかを理解するだけでもなかなか大変なので、こういう機会は非常に助かります!
なかでも「生成AIは2023年がPoCの年、2024年が本番稼働の年、2025年はビジネス価値にどうつなげるかが大きな目標になる」というお話が印象的でした。え、もうみんな本番稼働してるの?いつの間に?!みたいな感じですが、やはり先を行く企業からどんどん進めているんでしょう。とはいえ、発展途上なところもまだまだあり、今後の技術進化に期待です。ちなみに、技術的なキーワードは「マルチAIエージェント」と「グラフRAG」。なんだそれは、という気持ちですが、このあたりも今後のコラムで取り上げていきたいと思います。
●アプリ開発新時代!生成 AI を活用した アプリケーションライフサイクルマネジメント ~Amazon Q Developer~
続いてはソニービズネットワークスのAWS Ambassador、濱田さんによるセッション。こちらはAWSが提供する生成AIエージェント、なかでも開発者向けの「Amazon Q Developer」はお勧めだよ、というお話です。
Amazon Q Developerはたぶん便利なんだろうとは思いつつも、なんとなく全体像がつかめずにいたもののひとつ。開発のライフサイクルにあわせて、どう使えるのかという説明があり、ようやく具体的なイメージをつかめた気がします。
なかでも一番イメージできなかった使い方について、「IDE」「AWSマネージドコンソール」「コマンドライン」と3つの方法について解説があり、どう使うのかがやっと分かりました。「AWSなんだから、まず自分で試してみなよ!気軽に!」というのはごもっともなんですが、コーディングから離れて早……15年くらい?(覚えてもいない)“気軽に試す”のハードルが高すぎます。とはいえコード自動生成とかも含めて、確かに簡単そうではあったので、エンジニアの皆さまはぜひ気軽に試していただければと。ちなみに濱田さんのイチオシは「コードレビュー機能」だそう。
「今ある開発フローに生成AIをどう組み込むかではなく、生成AIにあわせて開発フローを作る、くらいの考え方になっていくのでは」というお話もあり、ここはもう一気に変わっていくのだろうなと痛感しました。
●モダナイゼーション基礎編~ その理由から方法まで
ここからはモダンインフラトラック。AWSのシニアパートナーソリューションアーキテクト 田中創一郎氏のセッションです。モダナイゼーションってそもそもなんだっけ?という基礎から、マイグレーションとの違いや関係性、それぞれをどう進めるのかを整理して解説していました。
特によくありがちなのが「いろいろ古くなったし、丸ごと最新技術にしよう」とか「この際だから全部きれいにしよう」という考え方……。やー、やりそうです。自分ならそう考えそう。でも一気に変えるために何年もかけて刷新してると、完成したときそれはもう最新技術ではない、とかあり得ますし、「大規模に刷新したからもうしばらくこれでいこう」となった日には、それはもはや新しくなさそう……。「常に新しくし続けるマインドこそがポイント」ということなので、肝に銘じておきたいです。
●【お客さまサービス開発事例から】 モダンインフラを活用した自社開発サービスの価値の高め方
最後は事例セッション。ということで、ソニービズネットワークスのAWS導入支援およびネットワークサービスを活用されているIMV株式会社の福田慎平氏の講演です。振動を発生させて製品の性能や耐久性を試験するための「振動試験装置」を主軸としたメーカーである同社。この装置を利用する顧客の業務における課題解決を目指して、試験評価を支援するサービスを提供しています。これは、振動試験装置などの結果データを収集して、遠隔から確認できるIoTサービスで、AWS上に構築しています。サーバレス関連のサービスが充実していることなどはAWSのメリットではあるものの、ノウハウが足りず、またIoTだとSIM管理なども含めて運用もかなり大変……。ということで環境構築をソニービズネットワークスがお手伝いしたほか、運用管理にはクラウドポータルもご活用いただいている、というお話でした。
こうして新しいサービスを展開することで、お客さまとより深い関係性を構築でき、業務についても深くヒアリングできるようになり、サービス改善にもつながる、他社との差別化要素にもなっていると、好循環を生み出している事例でした。
もうひとつ、ソニービズネットワークスの松田崇さんからAUTHENTIC JAPANさまの事例について紹介がありました。こちらもIoT事例で、詳しくはぜひ公開している事例(https://biz.nuro.jp/case/authjapan/)もご覧いただきたいのですが、IoTデータを収集するためのネットワークとしてLPWAサービス「ELTRES」から、AWS上でのIoTメッセージング基盤の構築までまとめてソニービズネットワークスがサポートした、というものです。
IoTをはじめようとすると、データを収集する側と、システムとして提供する側の2つのネットワークが必要になり、通常のシステム・サービスよりも若干厄介になります。ネットワークから開発まで対応できるパートナーとして、ぜひぜひソニービズネットワークスをご検討ください、とのことでした。
懇親会ではクイズ大会も。最後まで熱気あふれるイベントでした!
さてさて、セッションの間は20分ほど時間があり、メイン会場の方をウロウロと……。こちらでは合間にもライトニングトークが開催されていまして、ちょっと太っ腹すぎません?大丈夫ですか?こちらは毎回、立ち見の方も多く、関心の高さがうかがえます。
さらにテーマごとに相談ブースも設けられており、いつ見てもだれかが相談しているブースもありました。熱心に話し込んでいる方もいて、今後の参考になったという方もいたのではないでしょうか。
そして全セッション終了後は、軽食を用意いただいての懇親会です!懇親会にもたくさんの方が残っていて、私も何社かご挨拶させていただきました。
懇親会ではAWSに関するクイズ大会もおこなわれまして、個人的にはこのコラムを書いていて分からないことが多かったらどうしようかと不安で(笑)、そっと見守る感じにしていましたが、「3択から選び、正解者のなかからじゃんけんで勝った方に景品」という流れで大変盛り上がっていました。景品はソニーのイヤホン!ちゃんと参加すればよかったです。
というわけで、多くの方がAWSで新しい技術をどう活用できるのかと期待し、注目していることを感じられるイベントでした。そして、ソニービズネットワークスの事例制作のために導入企業にお話をうかがうと、担当者との関係性の深さを感じることが多いのですが、なんというかそういった「相談しやすくて、親しみやすい」雰囲気がにじみ出ていたように思います。
では、次回からまたAWS re:Invent 2024レポートに戻りたいと思います。以上、シイノキでした!
- マネージドクラウド with AWS
-
はじめてのAWSから 一歩進んだ活用までトータルサポート
- 生成AI活用「社内FAQボット」
-
社内ヘルプデスクや問い合わせ窓口の対応品質向上や業務改革に!
お役立ち資料をダウンロード

「マネージドクラウド with AWS_カタログ」のダウンロードをご希望のお客様は、
以下必要事項をご入力ください。