顧客が求める不動産情報を提供するために、
最先端の技術でスピーディなサービス開発を目指す。
厳格な運用・管理との両立に必要だったものとは
株式会社東京カンテイ様
ビジネスサービス AWSの活用・環境構築がしたい 100-500名
お客様プロフィール
- 会社名
- 株式会社東京カンテイ
- 本社所在地
- 東京都品川区上大崎3-8-3
- 設立
- 1979年10月
- 資本金
- 5,000万円
- 従業員数
- 201~300名
- 事業内容
- 不動産情報サービス業
ご契約サービス
- マネージドクラウド with AWS
-
はじめてのAWSから 一歩進んだ活用までトータルサポート
- AWS運用管理・自動化ツール「クラウドポータル」
-
「はじめてでも運用できる」 「もっと使いこなせる」 独自開発ツール
不動産専門データバンクをベースとした総合不動産コンサルティングサービスを展開し、不動産業・金融機関をはじめ会員企業は3,000社以上にのぼる。ほかに類を見ない圧倒的な情報量で客観性を担保し、不動産鑑定会社として専門家集団による精度・信頼性の高い情報を提供。高い技術力と柔軟な開発が可能な体制で、顧客の要望にあわせたシステム開発を実現する。「不動産取引に安心と科学を提供し、流通の促進を図る」という理念のもと、顧客から最も信頼される“オンリー・ワン企業”であり続けることを目指す。
最新技術を活用して短期間でサービス開発するために、AWSが必要だった
「不動産データバンク」そして「不動産専門家集団」として不動産業・金融機関などを対象にさまざまなサービスを展開する東京カンテイ。圧倒的な情報の量と質の高さから“オンリー・ワン企業”として高く評価されている。顧客からのさまざまな要望に柔軟に対応するシステム構築・開発力を強みとし、最先端の技術も積極的に活用する。新たな技術を活用し、スピーディな開発を実現するにあたって、鍵を握るのがAWSだった。「もともとサービス基盤はほかのクラウドサービス上で運用していました。ですがある案件で、新しいミドルウェアを使いたいけれどそこでは提供されていない、開発期間が短く、自分たちでミドルウェアから構築していては間に合わない、といった事情があり、それをクリアするためにAWSを利用することになったのです」と語るのはアプリケーション開発を担当する井上氏だ。同社では、サービス基盤はすべてインフラチームが運用するのが基本だが、こういった事情もあり、AWSは例外的に開発チームが運用する形で導入された。
ところが、徐々にAWSの利用が拡大していくなかで、運用面での課題が顕在化。「サービス基盤として活用するからには、万が一トラブルが発生した際に適切に対応できる体制が不可欠です。また、我々の顧客には金融機関などが多く、厳格なセキュリティや運用が要件となっています。可用性の担保や証跡の保存、アカウント管理まで含め、これらの要件に沿った運用をするためにも、開発サイドでは限界があると、インフラチームに運用を移管することになったのです(井上氏)」
AWS環境が拡大するなか、運用面が課題に
同社はサービスごとに原価となるAWSのコストを管理しやすいよう、アカウントを分けて環境を構築しており、その時点で利用していたAWSアカウントは5つに上る。たとえば、Googleマップで指定したエリアについて、居住者の年齢層をまとめたレポートを作成するサービスがある。「こちらはGISデータを利用して、大量のデータを分析する必要があること、また出力するレポートのファイルサイズが大きく、通信帯域への影響が懸念されたため、既存クラウド基盤ではなくAWSに構築することとなりました」と開発を担当する鈴木氏は語る。このサービスだけでも、開発用・検証用・本番用環境があり、さらにそれぞれがフロント層・アプリケーション層・データ層に分かれている。「こちらはAWSで稼働するサービスのなかでも規模が大きいものですが、全体でかなりの数のインスタンスが稼働しています(鈴木氏)」
もちろんこれだけの環境をすべて開発チームが運用していたのではなく、環境構築を依頼したAPNパートナーの運用代行サービスを利用していた。「当時ははじめてAWSを利用するということもあり、新規開発に強みのあるAPNパートナーにお願いしました。我々にAWSのノウハウがなかったため、大変助かったのですが、運用フェーズに移行してからはフォロー体制が薄く、課題を感じていました(井上氏)」構成図を作成・更新するだけでも費用と時間がかかるほか、インスタンスの監視も初期費用に加え、インスタンス数に応じて費用がかかる。このままでは運用コストがかさみ、予算を超えてしまうと懸念された。
鈴木氏も「インフラチームを頼らない前提で、開発チームからAPNパートナーに直接依頼していたのですが、依頼のたびに内容を詳細に書いて提出しなければならず、かなりの手間がかかります。結果的に自分自身でAWS環境を管理することになり、週末もトラブルが起きているのではないかと不安を抱える日々でした」と振り返る。そのころにはAWSの知識・スキルを持つメンバーも増え、環境構築も自分たちでできるようになっていた。運用こそサポートが必要な状況にもかかわらず、なにを頼むにもコストがかかり、思うように進まない。APNパートナーの強みと、自分たちのニーズにミスマッチが発生している状況だったのだ。
運用に強いAPNパートナーを探すなかで見つけた『クラウドポータル』
AWS環境の運用を引き継ぐことになったインフラチームの山田氏も、頭を抱えた。「そもそもアカウントがいくつあるのかも、構成も、運用の状況もまったくわからず、とにかくなんとかしなければと思いました」まずは情報収集を……と参加した2018年のAWSSummit Tokyoで立ち寄ったのが、ソニービズネットワークスの展示ブースだった。AWS導入・運用支援サービス「マネージドクラウド with AWS」で提供される独自の運用管理ツール「クラウドポータル」に好印象を持ち、後日セミナーにも参加。その期待は、自社の運用に使えるのではないかという確信に変わっていった。「クラウドポータルを見て、運用サポート面に力を入れていると感じました。セミナーでエンジニアに質問した際も回答が的確で、さらに一歩踏み込んで『自分たちはこういうことができる、これは次の開発で盛り込めるかもしれない』といった内容まで提案いただきました。こういったレスポンスの良さも決め手になりました(山田氏)」
特に魅力的だった「構成図の自動生成」「監査対応資料ダウンロード」
クラウドポータルの豊富な機能のなかでも特に魅力を感じたのが、AWS環境の構成図をワンクリックで表示する構成管理機能だ。「フリーツールを試したこともありましたが、思ったようなものが作成できませんでした。クラウドポータルの構成管理機能はかなり理想に近く、構成図を好きなタイミングで追加費用をかけずに作成できます。これは画期的だと感じました(山田氏)」井上氏もアプリケーション担当者として、新メンバーに現状の構成を説明する際の資料がなく、困っていた。「前のAPNパートナーが新規構築時に作成した資料はあるものの、更新できていない部分があり、最新の構成はマネジメントコンソールにログインして確認して、と言うしかない状況でした。監査対応としても確実に資料をアップデートしなければならないのですが、負担が大きく、こちらも課題になっていました」クラウドポータルならば、サーバの設計情報をまとめたPDFもダウンロードできる。「ここのファイルを見ればサーバの一覧が分かります、と言えるようになるのは、かなりのメリットです。正直、APNパートナーを変えると聞いて面倒だな、という気持ちもあったのですが、監査対応の資料を出力できると聞いて、それはいいですね、と言ったのを覚えています(井上氏)」
●いつでも最新の構成図をワンクリックで確認
● 設計資料(PDF)も自動生成&ダウンロード
クラウドポータルは運用で必要な機能がそろっている
「クラウドポータルはとにかく運用上に起こりうること、よくやることが機能として提供されているので、これらを使えば運用を整理できるだろうと感じました(井上氏)」たとえば、インスタンス起動停止自動化。同社のサービスは24時間365日対応ではないものも多く、夜間はインスタンスを停止し、コストを抑えている。これらの設定も開発担当者がそれぞれ設定を行っていたため、AWS Lambdaを利用する、CLIを利用して別サーバから管理するなど方法すら統一されていなかった。どのサーバが何時に停止し、何時に起動するかも一覧として管理できていなかったが、クラウドポータルならばGUIで設定するだけでOK。まとめて起動停止のスケジュールを管理できる。
アカウント管理も評価が高い。「まず複数のAWSアカウントを一元管理できるのがいいですね。AWSアカウントをまたがって横串で状況確認をするときにも、その都度ログインしなおす必要がなく、1度のログインでアカウントを切り替えて確認できるので便利です(井上氏)」管理ツールは、開発中はAWSのマネジメントコンソールを直接利用し、運用フェーズに入った段階からクラウドポータルを利用する形で使い分けている。「クラウドポータルなら運用に必要な操作だけできる、このインスタンスだけ操作できる、といった権限の設定も簡単です。期限付きユーザ機能も運用の概念に則っていて使いやすい機能だと思います(井上氏)」クラウドポータルはユーザ企業の要望を踏まえ、3ヶ月に1度のペースで機能改善をしている。「EC2インスタンス一覧の表示件数を増やしてほしい、この項目でもソートしたい、など細かなリクエストも伝えるとその後、改善されていることが多いです。定期的に機能を増やしていることからも、運用に力を入れていることが伝わってきます(井上氏)」
「開発チームが自由に挑戦できる開発環境」と「運用管理の強化」をクラウドポータルで両立
新たな技術を取り入れ、スピーディな開発をするためにはAWSを活用したい。しかし、そのままでは管理面で課題が大きいと悩んでいた同社。APNパートナーをソニービズネットワークスに変更し、クラウドポータルを利用できるようになったことにより、AWS環境の運用・管理面を強化しながらチャレンジングな開発が可能な体制を実現できた。
これによる一番の効果は見える化だと山田氏は語る。「なにを、だれが使っていて、いくらかかっているのかが把握できるようになり、開発者に自由に使ってくださいと言える環境を実現できました」サービス基盤のクラウド移行を進めてきたインフラチームだが、AWSまで含めた運用体制が整った形だ。オンプレミスに残るデータベースも最終的にはクラウド化したいと、検討を進めているという。
開発チームではクラウド型統合開発環境AWS Cloud9に注目。現在は開発の一部を外部ベンダに依頼しているが、1社に依存するとその企業の状況によってすぐに対応してもらえないケースが出てくる。こういった事態を防ぐためにも、保守・運用フェーズの機能改修であれば、そのタイミングで対応可能なベンダに依頼できる体制を構築したい、というわけだ。「開発会社を切り替えるときに大変なのが、開発環境の移行です。AWS Cloud9で環境を私たちが管理すれば、この負担をなくし、より柔軟な開発体制を実現できるのではと考えています(井上氏)」
このほかにもAmazon SageMakerを活用し、機械学習によるデータ分析なども検証を進めている。AWSの新たなサービスや技術を積極的に取り入れる同社。マネージドクラウド with AWSにより運用体制が整ったことで、さらなる挑戦が進むのではないだろうか。
2020年3月現在
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