株式会社TMJ様

入電数の予測工数を減らしコスト削減に寄与!
コールセンター業務を最適化するAIの使い方とは

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課題テーマ

コンタクトセンターにおける工数削減

ご契約サービス

Prediction One

株式会社TMJ様

ベネッセコーポレーションのグループ会社として誕生し、現在はSECOMグループの企業として幅広いBPOサービスを提供している株式会社TMJ。
従来の勘と経験をもとに行ってきた入電数の予測をPrediction Oneで行うことにより工数削減と精度向上につなげられています。
今回は、事業統括本部Benesse事業企画部で通信教育事業のお客様問合せ窓口(コンタクトセンター)の業務運営を行う松本様、中村様に伺いました。

お客様プロフィール

会社名
株式会社TMJ様
本社所在地
東京都新宿区西新宿7-20-1 住友不動産西新宿ビル
設立
1992年4月1日
資本金
1億円
従業員数
2,208名 (2021年9月末現在)
事業内容
BPOに関するアウトソーシングサービス / コンタクトセンター運営
URL
https://www.tmj.jp/
導入前の課題
  1. 1講座あたり1人のスタッフが入電数を予測しており、多くの工数がかかっている。
導入後の効果
  1. 15%の工数削減を実現、モデルのブラッシュアップや企画業務に時間を割けるように。

ご契約サービス

Prediction One

誰の手にもAIの予測分析を 法人向け予測分析ツール

講座に1人月かけていた予測の工数を削減したい

Prediction Oneを利用してどのような予測を行われているか、教えてください。

私が所属している部署はBenesse事業企画部という部署でして、ベネッセコーポレーション様の通信事業に関する顧客問い合わせ窓口の設計や運営を行っています。
Prediction Oneでは、毎日の入電数を予測しています。コールセンターは通常、予測入電数に応じてオペレーターの配置数が決まりますので、入電予測値はコスト計算の基となるかなり重要度の高い要素となります。

Prediction One導入前は、AIや機械学習については取り組まれていなかったとお聞きしました。どのように予測を行っていたのでしょうか?

Prediction One導入以前は、前年実績と経験に基づき「住所変更」「解約」など電話の要件ごとにExcelを使って予測していました。
ゼミ(講座)ごとに予測を行っていたのですが、まず前年実績と今年のイベントスケジュールを見比べながら電話要件ごとに入電数を予測したのち、全ての要件を合算して最終的な入電予測値を出すといった工程を行っており、1ゼミあたり月160~180時間程度の工数がかかっていました。ゼミごとに予測担当者を立てていますが、担当者は1ヶ月まるまる予測の仕事をしているような状態になっていましたね。

そのような状況の中、クライアント様からPrediction Oneの紹介を受けられたとか。

はい、ベネッセコーポレーション様からPrediction Oneの紹介を受けました。ベネッセコーポレーション様でも工数の削減と予測精度向上に課題感を持っており、その2つの課題を解決出来る可能性のあるソフトとしてPredictionOneをご紹介頂きました。
トライアルを経て運用できる感触を得たのち、工数削減と予測精度の向上の両面を目指し、導入を決断しました。

AIの導入に対し現場からの抵抗はなかったのでしょうか?

会社初のAI導入でしたので、導入当初はどれくらいの精度になるのか、人が行った予測と同程度の予測を出してくれるのかなど、社内も疑心暗鬼の部分はありました。
特にPrediction Oneは操作がシンプルで、簡単に予測結果も算出できる分、逆に簡単すぎて怪しいというか、「本当に精度が高い予測ができるのか?」と疑ってしまう部分もあったように思います。
ですが数ヶ月間にわたって説明変数(※1)の最適化を繰り返した結果、従来よりも高い予測精度を出すことができ、社内のメンバーもAIの実力を認めてくれるようになりましたね。

導入されてから、予測工数にはどのような変化がありましたか?

▲Prediction One活用推進者の松本様

おかげさまで予測にかかる工数はかなり減りました。一度納得のいく予測モデルを作ってしまえば、次からはデータさえ準備すれば簡単に予測を行えるので、工数が減り予測業務が楽になったと思います。
またPrediction Oneでは従来のように電話要件ごとに細かく予測を立てず、いきなり総入電数を予測しても高い精度が出たという点も工数削減に貢献していますね。
まだ全てのプロセスをAI化したわけではありませんが、昨対比で15%ほどは工数削減できています。

2つの切り口で精度を比較した結果、Prediction Oneが1.2倍の予測精度を達成

Prediction Oneを使うことで、予測精度は向上しましたか?

Prediction Oneの導入にあたって、複数月に渡り次の2つの切り口で精度を比較しました。

  •  ①日ごとに見た時に、従来手法とPrediction Oneのどちらの精度が高いか(図1)
  •  ②『予測と実績の差分が±10%に収まった日』がそれぞれ何日あるか(図2)

といった切り口です。
比較した結果、①は6:4の割合でPrediction Oneの予測精度が高い結果に、②は従来手法が25.1%だったのに対しPrediction Oneは29.8%と1.2倍高い結果となりました。
工数を削減できただけでなく、予測精度も高めることができて、非常に良い導入結果になったのではないかと思います。

図1
図1

  • 日ごとに見た時に、従来手法とPrediction Oneのどちらの精度が高いかを比較
  • ※取材をもとにソニービズネットワークスが作成
  • ※数値は実際とは異なり、予測イメージ参照用に入れているものです

図2
図2

  • 『予測と実績の差分が±10%に収まった日』がそれぞれ何日あるかを比較
  • ※取材をもとにソニービズネットワークスが作成
  • ※数値は実際とは異なり、予測イメージ参照用に入れているものです

学習用データ、予測用データにはどのような項目を使っていらっしゃいますか?

これまでExcelで蓄積してきた各種データを活用しています。日付や前年実績、応答率、解約締切日、前年伸長率、解約構成比などです。
毎月の解約の締め切り日など、入電増が予想されるイベントにはフラグを立てて、Prediction Oneが読み込めるようにしています。

図3
図3

  • 学習用データのイメージ
  • ※取材内容をもとにソニービズネットワークスが作成
  • ※数値は実際とは異なり、予測イメージ参照用に入れているものです

予測精度向上のためにどのような工夫を行われたのでしょうか?

予測精度を上げるためにはやはり説明変数が大事かと思いますので、いろいろと試行錯誤しながら入れたり外したりしています。
例えば、これまでの実績から、土日は入電が少なく、週明けの月曜日に少し増えるといった曜日による入電数の傾向がわかっていますので、当年の曜日の他に「前年度の曜日」を入れるなど、曜日に応じた実績値の入れ方は工夫しました。当社が行っている工夫は例えば以下のようなものです。

  •  ①イベント曜日別入電傾向の学習
  •  同一のイベントであっても何曜日に行ったかによってイベント発生週の入電件数の傾向が変わる。
  •  「過去の曜日別イベント入電実績データ」を学習させ、曜日とイベントの複合的な傾向の再現に成功。
  •  ② 過去最大入電数・過去最少入電数の学習
  •  イベント発生週の入電実績の最大値・最小値を学習させた。これにより予測値の精度向上が実現。

上記の工夫は両方ともPrediction Oneの「データ結合機能」を活用して行っています。「データ結合機能」は複数ファイルに分かれたデータをそれぞれ読み込ませることで、Prediction Oneが内部で結合してくれる機能ですが、私たちの手元でデータをまとめる必要がなく助かっています。

空欄になっている箇所が複数ありますが、これはあえてデータを入れていないのでしょうか?

イベントがない日や曜日別の傾向が無い日は特にデータを保持していないため、空欄にしています。例でいうと、4/1~4/6は曜日別入電傾向がありますが、4/7以降は傾向がなかったため別ファイルにはカラムがなかった状態です。各ファイルの日付が完全に一致していなくても、特定の期間のデータをピンポイントで結合できる点、データに空欄があっても学習/予測ができるところは、Prediction Oneの非常に使いやすいところです。

図4
図4

  • 『データ結合機能』イメージ
  • ※取材内容を基にソニービズネットワークスが作成
  • ※数値は実際とは異なり、予測イメージ参照用に入れているものです

Prediction Oneを利用することで予測精度の属人化も抑えられた

工数を15%程削減できたということでしたが、その削減された時間で担当の方はどういったことをされていますか?

より精度を高めるためのモデルのブラッシュアップや、企画業務に時間を割けるようになりました。
また、これまでは単月ごとの予測しかできていませんでしたが、少し中長期的な視点で精度向上を考えられるようにもなっています。

御社として、Prediction One導入には満足されていますか?

顔写真2
▲工数削減や予測業務の脱属人化が実現できたとご評価いただけました。

入電数の予測結果には満足しています。社内での取り組み事例発表としてPrediction Oneに関するプレゼンを行ったり、他のクライアントの入電予測のご相談も別途させていただいたりと、横展開も進んでいます。
工数削減や予測精度の向上といった効果に加え、担当者ごとに起こっていた予測精度のバラつきをPrediction Oneによって均一化することができたのも大きな効果だと思います。人の経験に基づく予測ではやはり業務歴の長短によって精度が左右されてしまいますが、AIに置き換えることで属人化が解消されました。

Prediction Oneの導入を検討されている方へメッセージをお願いします。

企業にとってコストセンターと言われがちなコールセンターにとって、コスト削減は永遠の課題です。その中でAIを使い工数削減ができ、Excel以上の精度で予測が出せるという事実は当社のプレゼンス向上にも繋がるのではないかと思いますし、それはコールセンター以外の業界にも同じことが言えるのではないでしょうか。
当社も、今後は退会阻止やDMデータの活用等入電予測以外への活用も視野に入れ、更なる工数削減、ひいてはクライアント様へのさらなる事業貢献を目指していければと思います。

  • ※1説明変数 … 予測したい項目(目的変数)に対し根拠となりうる項目のこと

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