NASのデータをAmazon S3にバックアップし、BCP対策も実現
オンプレミス・ファイルサーバのバックアップはコストや運用など課題が多いもの。オンプレミスにNASを構築したうえで、AWSのオンラインストレージサービスAmazon S3にデータを保存することで、手軽に信頼性の高いバックアップを実現できます。「クラウドバックアップ付きファイルサーバ(NAS)構築パッケージ」では、ファイルサーバ(NAS)の選定・構築から、Amazon S3へのバックアップ設定までまとめて対応。コストを抑えて利用でき、セキュリティ対策強化にも有効です。
高品質・高信頼性のNAS「QNAP」をベースに構成
高い信頼性と豊富なラインナップで、多くの企業に選ばれている「QNAP」のNAS。バックアップなどファイルサーバ管理に必要な機能がそろっていることが特長です。本パッケージではオンプレミスにQNAPのNASを構築、QNAPの統合バックアップソリューション「Hybrid Backup Sync」を活用して、Amazon S3にデータをバックアップします。
ファイルサーババックアップの課題
① 有効なバックアップができていない
バックアップデータを「同一拠点の別サーバに保管している」ケースもありますが、自然災害などで同時に被害に遭う可能性が高く、BCP対策としては不十分です。遠隔地へのバックアップが理想ですが、「バックアップする拠点があるか」「バックアップ用にデータセンターなどを契約するのか」「バックアップサーバの運用をどうするのか」などコスト・運用の問題からハードルが高くなります。
② バックアップの運用負荷が大きい
別拠点にバックアップをおこなう場合、その運用負荷が課題になります。バックアップサーバのメンテナンスや容量管理などに手間がかかるほか、バックアップデータの転送に時間がかかり、想定した時間内に終わらないといったトラブルになることも。
③ セキュリティ対策が不安
サイバー攻撃(ランサムウェアなど)によりファイルサーバのデータを暗号化されるなどの被害が後を絶ちません。こういった攻撃からいかにデータを守るかが課題となります。
「クラウドバックアップ付きファイルサーバ(NAS)構築パッケージ」で解決
手軽にバックアップを実現。ハイブリッド構成でBCP対策にも
オフィスなどにNASを設置し、AWS上に手軽にバックアップ。Amazon S3を活用するため、サーバ運用の手間もかかりません。オンプレミスとクラウドのハイブリッド構成によるBCP対策としても有効です。
サイジング不要。無駄なコストを抑えた運用が可能に
Amazon S3なら事前のサイジングが不要で、将来的な容量増加を見据えたハードウェアを購入する必要もありません。また、AWSは使った分だけ支払う従量課金で利用でき、Amazon S3は1GBあたり3円と低コスト。用途に応じて、さらに価格を抑えたプランも利用できます。
セキュリティ対策にも有効
万が一社内のファイルサーバ(NAS)がランサムウェアの被害に遭っても、Amazon S3のバックアップデータから復元することが可能。セキュリティ対策としてデータ保護を強化できます。
パッケージならではの3つのメリット
NAS&Amazon S3の環境構築をサポート
豊富な機種をそろえ、幅広い用途に対応できるNAS「QNAP」をオンプレミスのファイルサーバとして活用します。QNAPの機器選定・設置から、バックアップの設定、AWS環境の構築までワンストップでサポートします。
高速インターネット回線もあわせて提供
AWSへのバックアップ時に、インターネット回線の速度がボトルネックになり、「時間がかかる」「バックアップが終わらない」と問題になるケースも。高速インターネット回線「NUROアクセス」をあわせて活用することで、こういった問題を解消。必要に応じてルータなどの機器までまとめて提供することも可能です。
そのほかのAWS環境構築などもサポート
ソニービズネットワークスは、AWSパートナーとして、多くの企業のAWS導入・移行を手がけてきました。ファイルサーバ関連だけでなく、Active Directoryの移行やWebサーバの構築、AWS環境のセキュリティ強化、テレワーク環境構築など幅広くサポートします。また、お客さま拠点とAWS環境をつなぐプライベートネットワークの構築も可能です。
ユースケース
<Case 1>ファイルサーバ、AWS移行の代替として
高信頼性・高耐久性・インフラ基盤としてのセキュリティの高さといったメリットからファイルサーバのAWS移行を検討するものの、コスト面から難しいというケースは少なくありません。
「クラウドバックアップ付きファイルサーバ(NAS)構築パッケージ」で、オンプレミスのNAS+AWS上にバックアップの構成をとることで、コストを抑えながら、AWS利用のメリットを得られます。
<Case 2>遠隔拠点へのバックアップ運用はもう限界……
BCP対策として離れた拠点にバックアップデータを転送しているケースでは、運用負荷が課題になります。バックアップサーバも購入費用がかかりますし、事前に将来のデータ容量まで想定したサイジングも必要です。サーバの障害対応やメンテナンスなども大きな負担です。
バックアップ先をAWS(Amazon S3)とすることで、事前のサイジングが不要に。サーバのメンテナンスなどからも解放され、手間をかけずに信頼性の高いバックアップを実現できます。
<Case 3>ファイルサーバのマルウェア感染に対策したい
感染したPCや社内のファイルサーバなどのデータを暗号化するランサムウェアなどのサイバー攻撃は増え続けています。万が一、マルウェア感染などによりファイルサーバのデータが利用できなくなった際に、復旧できる仕組みの整備は急務です。
社内のネットワークとは独立したAWS上にバックアップデータを保管することで、マルウェアによる攻撃からデータを保護。バックアップしたデータから復元できます。
サービス(基本項目)利用料金
「クラウドバックアップ付きファイルサーバ(NAS)構築パッケージ」の利用料金は、オンプレミスに設置するNAS「QNAP」に関する料金と、AWS側(Amazon S3)に関する費用で構成されます。
【ご注意ください】本パッケージのご契約は、お客さまとコムネットシステム社(弊社ビジネスパートナー)でおこないます
QNAP
QNAPの構築、Amazon S3へのバックアップ設定などをおこないます。
- 初期費用
本体費用:240,000円~
構築費用:100,000円
AWSバックアップ構築費:50,000円
オンサイト設置費:35,000円~
AWS(マネージドクラウド with AWS)
AWSアカウントの発行、AWSにおける必要な環境の構築、運用サポートをおこないます。
- 初期費用
マネージドクラウド with AWS 基本サービス(AWS新規アカウント発行など):98,000円
Amazon S3バケット作成:50,000円
※上記のほか、QNAPからS3バケットにバックアップするためのIAMロールが必要です。IAMロール作成のサポートについてはお問い合わせください - 月額費用
マネージドクラウド with AWS 利用料:5,000円+運用管理費+AWS従量課金費
bit-driveサポート:10,000円、またはAWS利用料の10%の大きい方
月額費用シミュレーション
実際の利用を想定し、月額費用を試算しました。
- 検証要件
バックアップ元データ115GB
6世代バックアップを取得(S3バケット容量:117.8GB) - 月額費用
15,440円
(内訳)
・マネージドクラウド with AWS利用料:5,000円+運営管理費(101円)+AWS従量課金(339円)
・bit-driveサポート(AWS):10,000円
オプション利用料金
オプションとして、高速インターネット回線「NUROアクセス」や、インターネット接続のためのルータなどもご利用いただけます。
高速インターネット回線「NUROアクセス」
- 初期費用
開通工事費:150,000円(2年間の割賦)
事務手数料:3,000円
基本工事費:50,000円 - 月額費用
NUROアクセス スタンダード 利用料:18,850円
インターネットVPN(マネージドイントラネット Cisco Series)
Cisco社のルータをマネージド型で提供します。拠点間のVPN接続にも対応可能です。
- 初期費用
VPNグループ基本設定費: ※別途お問い合わせください
Cisco921基本設定費: ※別途お問い合わせください - 月額費用
VPN基本料: ※別途お問い合わせください
Cisco921利用料: ※別途お問い合わせください
マネージドインターネットルータ
高速インターネット回線「NUROアクセス」の性能を活かすブロードバンドルータをマネージド型で提供します。
- 初期費用
基本設定費:50,000円 - 月額費用
NXR-530利用料:3,500円
基本請負範囲の概要
「クラウドバックアップ付きファイルサーバ(NAS)構築パッケージ」で対応する作業範囲は下記のとおりです。
AWS環境構築
AWSアカウントの新規発行
Amazon VPC新規作成(Amazon VPC内にPrivate Subnet×2、Public Subnet×2を作成 ※Availability Zone冗長)
ルーティング設定
セキュリティグループ設定
お客さま専用IAM(AWSコンソール操作権限)の作成
Amazon S3の構築、ライフサイクル設定
QNAP環境構築
QNAPオンサイト設置作業
ファイル共有設定
アクセス権の設定
Amazon S3へのバックアップ設定
導入スケジュール
基本項目(QNAP構築+Amazon S3)のみの場合は、お申し込みから約1ヶ月、オプションのNUROアクセスなどが含まれる場合は、お申し込みから1.5ヶ月から4ヶ月ほどでご利用いただけます。
ヒアリング:現在のご利用状況やご要望などを伺います
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QNAP機器選定:豊富な機種からお客さまに最適な機種を選定します
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Amazon S3のライフサイクル設定の確定:何世代のバックアップを保存するのかを確定します
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お申込み
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回線敷設工事(オプション):NUROアクセスをお申し込みいただいた場合、回線敷設工事が必要です
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QNAPの構築・設置、AWS環境の構築、ルータ設置(オプション)
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利用開始