生成AI活用「社内FAQボット」

情報システムのヘルプデスクや人事・総務関連の問い合わせ、
自社製品・サービス情報の照会など、さまざまなケースに活用できます

ヘルプデスクなど社内問い合わせ対応のよくある課題を解決

たとえばシステム関連のヘルプデスクには、PCのトラブルやシステムの利用方法などの問い合わせが社員から寄せられます。

情報システム部の担当者が兼務するケースも多いため、「問い合わせ対応の負担が大きく、コア業務の時間を取られてしまう」「対応した担当者によって、回答の品質に差がある」「(勤務体系が異なる店舗・工場などがあり)情シスの業務時間外や休日にも問い合わせニーズがある」などさまざまな課題があります。

こういった課題を解決し、ヘルプデスクの生産性向上・業務効率化を目指す企業にお勧めしたいのが、生成AIを用いた社内FAQボットです。

つまり、社員からの問い合わせに自動で回答するチャットボットで、「情シス担当者が毎回対応する必要がなくなり、負担を軽減」「対応品質が一定になる」「時間を問わず社員が問い合わせでき、ほしい情報をすぐに得られる」など多くのメリットを得られます。

もちろんシステム関連のヘルプデスクに限らず、福利厚生・社内規定など人事・総務・法務に関する問い合わせ対応や、自社製品やサービスの情報照会などさまざまなシーンで活用できます。

利用イメージは?

構築した社内FAQボットはMicrosoft TeamsやSlackといった使い慣れたチャットツールから問い合わせ利用でき、使い方も、チャットボットのユーザー宛てにメンションをつけて質問するだけと簡単です。いつでも手軽に問い合わせの回答を得られます。

利用イメージ

従来のチャットボットや、「生成AIチャット」とはなにが違うのか? 

これまでも質問に対して自動で回答するチャットボットはありましたが、事前に「質問と回答」を登録しなければならないなど、導入の負担が大きいことが課題でした。また、あくまで事前に用意した情報に基づいて回答を提示するため、「質問の文章が想定と少し異なる」などで期待する回答が得られず、「結局人に聞かなければ分からない」と利用が定着しないケースもありました。

ここ数年、生成AIにより、自然言語を理解し、柔軟に質問に対応できるチャットボットが登場しました。ただし、一般的に利用される生成AIチャットは、当然ながら「企業特有の情報」を学習しておらず、あくまで一般論の回答に限られるため、社内ヘルプデスクの代替にはなりません。

そこでソニービズネットワークスが構築する社内FAQボットでは、「RAG(検索拡張生成)」と呼ばれる手法を採用することで、自社の情報を踏まえた回答を実現し、導入のハードルを下げながら、回答精度を向上します。

「RAG」の仕組み

一般的な生成AIチャットでは、ユーザーからの質問に対して事前に学習した大量の情報をベースに回答を生成します。ですが、上で述べたとおり、ここでベースとなる情報はあくまで一般論であり、自社固有の情報が含まれません。

これに対してRAGは、質問に対する回答をいきなりAIで生成するのではなく、まずは該当する内容が記載されているコンテンツを検索し、検索結果をもとに回答を生成します。社内マニュアルや規定、製品情報などをコンテンツとして参照させることで、自社の状況にあった回答が可能になります。

「RAG」の仕組みイメージ

ではコストは?開発期間は? リーズナブル&短期間で構築可能! 

ソニービズネットワークスの「社内FAQボット環境構築サービス」では、AWS上に必要な環境をワンセットで構築します。

生成AIをはじめ、RAGで必要なナレッジベース(ベクターストア)などもAWSサービスの活用により短期間で構築でき、お客さまは参照するドキュメント(マニュアル、規定、製品情報など)を用意するだけですぐに利用開始いただけます。

また、必要な作業をメニュー化することでリーズナブルな価格を実現、AWSの従量課金となる運用コストも極力抑える構成を採用しています。

AWSアーキテクチャーイメージ

利用する主なAWSサービス

Amazon Bedrock

AWSが提供する生成AIサービスで、Amazon Titan、Claude、Llamaなど複数の基盤モデルを利用できます。また、エンタープライズクラスのセキュリティをもって生成AIを実装できることが特長です。

Amazon Aurora

Knowledge Bases for Amazon Bedrock

Amazon Bedrockを利用してRAG環境を構築する際に必要なワークフローをマネージド型で提供するサービスです。LLM(大規模言語モデル)がドキュメントを検索する際に用いるナレッジベースなども容易に構築できます。

Knowledge Bases for Amazon Bedrock

Amazon Aurora Serverless

構成のリレーショナルデータベースAmazon Auroraをサーバレスで利用できるサービスで、Knowledge Bases for Amazon Bedrockと連携することで、RAGを実現します。エンタープライズ検索エンジンなどのサービスと比較し、コストを抑えて利用できます。

Amazon Bedrock

社内FAQボット環境構築サービス 概要

費用

初期費用:800,000円~
※別途、月額費用が発生します

構築内容

■基本環境構築
  • Amazon Bedrock有効化
  • Amazon Bedrock関連リソース作成
  • SlackまたはMicrosoft Teams連携設定
■RAG機能構築
  • Knowledge Bases for Amazon Bedrock基本設定
  • ベクターストア設定(Amazon Aurora Serverless v2)
  • 学習データ保存先設定(Amazon S3バケット作成)
  • 各種バックエンドリソース作成

提供条件

  • SlackまたはMicrosoft Teamsのアカウントはお客さまにてご用意いただきます
  • 納品後のコード管理はお客さまにてご対応をお願いいたします
    (有償でのバージョンアップ対応は可能です。詳細はお問い合わせください)
  • 社内ドキュメントの学習用データへの変換は含みません
  • AWS導入支援サービス「マネージドクラウド with AWS」のご契約が必要です

よくある質問

チャットボットの回答精度を上げるために、自社でおこなうべきことはありますか?

RAGで参照先となるドキュメントの精度向上、また常に最新の情報に更新する取り組みを継続的におこなう必要があります。どのように取り組むべきかなどのご相談にも対応可能です。

RAGで参照するドキュメントはどの形式に対応しますか?

Word、PowerPoint、PDFなどに対応します。

利用する基盤モデルを教えてください。

テキスト生成にはAnthropic Claude 3、EmbeddingにはAmazon Titanの利用を推奨します。そのほか、Amazon Bedrockが対応するモデルを選択可能です。

<セミナー動画公開中> 社内FAQボットの仕組みをイチから解説 

社内FAQボットは気になるけれど、生成AIやRAGはよく分からなくて不安……ということはないでしょうか?ソニービズネットワークス所属のAWS Ambassadorである濱田がRAGの仕組みや運用のポイントなどを詳しく解説したセミナー動画を公開しています。

AWSで実装する FAQ ボットの精度を上げるための勘所~AWS Summit Japan 2024講演再録~

<無料・生成AI相談室>お気軽にご相談ください 

ソニービズネットワークスでは、無料の生成AI相談室を実施しています。お客さまごとに個別開催し、それぞれの事情や状況、お悩みなどに専任担当者がアドバイスをおこないます。「こんなことはできるのか?」「参照先ドキュメントってなにを準備すればいいのか?」など、気になることがあれば、なんでもお気軽にご相談ください。

生成AI 相談室